舘野泉先生との素晴らしいコンサート❣️ 11月16日樹原作品を演奏していただきました

2017年11月16日は、作曲家樹原涼子にとって記念すべき日となりました。
巨匠舘野泉先生をお迎えして、《樹原涼子》を弾きたい シリーズ トーク&コンサートを開催できたことは奇跡のように嬉しく、光栄なことです。様々な幸運が重なってこの日を迎えることができました。舘野先生が私の作品を中心に据えてトークを交えて演奏してくださる、初演もあるということで、いつもの先生のコンサートとは又違った曲目が並び、超満員のカワイ表参道パウぜはいつもと全く違う雰囲気に包まれ、またとない機会を見逃すまいと集まった皆さんの静かな熱気に包まれました。

 

まずはご挨拶を。

 

先週10日に81歳のバースデイコンサートを終えられたばかりでお疲れではないかと心配していましたが、当日は1時間半の予定を20分も超えて休憩もなしで、とても素晴らしいコンサートとなりました。予定曲全ての他に予定にない曲も数曲演奏してくださって、お客様も大喜び! こんなに楽しく充実した感動的なコンサートとなったことが嬉しく、まだ、夢の中にいるようです。

 

曲目もトークもきっちり固めないで成り行きを大切に……と伺っていたので始まるまではドキドキしていましたが、いつにも増してニコニコと笑顔でたくさんお話しくださる舘野先生。こんなにお話しが弾んで、どのコーナーも盛り上がったのは企画進行役としてとても嬉しい❗️ 終演後元NHKアナウンサーの村上信夫さんから「トークもインタビューもたいしたもんです。舘野さんに対する敬愛が感じられました」とメールをいただき、マネージャーさんは「私も見たことのない舘野先生の笑顔でした」、舘野先生のファンの方々は「私たちが初めて聞く宝物のような言葉を引き出していただいてありがとうございます」、滅多に褒めないうちのプロデューサーも「とてもよかった」と。嬉しくてどうしましょう。

作曲の仕事はとても地味で、コツコツと音符を一つずつ書いていく気の遠くなるような作業です。でも、日々黙々とつづけていると、今回のような「人生のご褒美」のような1日に出逢えることもあるのだと、しみじみと思いました。

 

プログラム♪

 

第一部「身近な、大切なものを見つめる」では、子供の頃からドビュッシーやフォーレやショーソン、グラナドスなど新しいものを弾いていらしたこと、芸大受験の浪人生活がとても幸せだった(!)お話や、お母様のおおらかな教育方針なども伺うことができて、会場ははじめからリラックスした雰囲気に。先生のお話に引き込まれ、あっという間に20分もトークがつづき、あわやこのまま1時間半!となってもおかしくないくらい楽しく時間が過ぎていきます。

「お話ばかりというわけにもいかないので、そろそろ弾いていただいてもいいでしょうか?」
「どれも難しいですねぇ」(会場爆笑)
と仰ってピアノの方へ。私の「想い出の小箱」 「ふたり」 梶谷修さん編曲の「赤とんぼ」の3曲を続けて演奏してくださいました。

嬉しかったのは、演奏された後に「樹原さんの作品には優しい性質、他を思いやり、響きが重なって、自分だけじゃなくて周りを包んでいく気持ち、響きあうという感じがある」と言ってくださったことです。私の作品をどのようにお感じになっているかを自分から伺う勇気はありませんでしたので、とても嬉しく感激しました。先生は楽譜からその人となりまで読み取られることにも驚きましたし、初めのコーナーで私の音楽をそんな風に受け入れてくださっているのだということがわかり、ちょっとうるうるしてしまいました……。

 

 

でも、「「ふたり」には「弾きにくいところがありますね、19小節とか……」と具体的にオクターブ以上離れた和音や前打音のある小節数をあげられて会場が笑いに包まれます。「分けて弾くの?」と質問されて「はい、私はそうしています。先生は10度を同時に演奏されていましたね!」等々、ピアニストと作曲家の会話がしばし繰り広げられました。こういうコンサートもまた珍しいようで、会場のみなさんは次は何が飛び出すのか興味津々。(とても休憩で中断するのはもったいない雰囲気で、一気に最後までいこうと決心しました)

 

第1部の曲が全て収められているのは、舘野泉監修『左手のためのピアノ小品集 母に捧げる子守唄』

 

 

第2部「旅で見えてくること」では旅の話につづいて「相響く」を演奏していただく流れですが、「たくさん演奏会があってこの曲の楽譜がないことに何日か前に気づいてさらう暇がなくて困ったなと思っている。どうしましょう」と仰るのでまた、会場は笑いに包まれ、みなさんも私も弾いていただけるのかとドキドキ。
「26日に神戸で弾くから、今日弾いてみますが、何かあったら仰ってください」(爆笑)というわけで、めでたく演奏していただきました! (わぁ、神戸に行かなくては!……という訳で、チケット手配しました♪)

 

演奏後、「この曲のオスティナートの間奏部分の回数は自由にしたらどうか」という提案をいただいたり(本当はそうしたかったので、重版のときに!)、「オスティナートに絡むメロディがビートがずれて入ってくるところに表情が生まれて面白いな、素敵だなと思う。(後半の)アクセントで表情がポッポッと変わるところがいい」とお褒め頂き舞い上がったり。

 

 

そして、オスティナートとアクセントが素敵な曲つながりで、シサクスの「エイベレの惑星」から予定にない曲も演奏してくださいました! ここからしばし、曲の構成の話、草笛光子さんとのコンサートのお話など。

 

そして、熊本の作曲家光永浩一郎さんの「サムライ」。メロディが美しく、和音はジャズっぽいところがあり素敵な曲です。また、光永さんが書かれた「泉のコンセール」という左手のためのコンチェルトをつい先日フィンランドで初演されたことをご紹介したら、「世界初演ですよ!そう、今は、彼のような曲が書ける人はいないですね」と、とても嬉しそうにお話されました。今を生きる多くの作曲家とともに先生が歩んでいらっしゃること、その作曲家のみなさんと舘野先生を通じて出逢えたこともまた、私にとって大きな喜びです。

 

 

第3部「自然の中に生きる 風を感じる 宇宙を感じる」では、梶谷修さんの「風に、波に、鳥に……」という曲、最後は私がこの夏出版した『風 巡る』に収めた、敬愛する舘野泉先生に捧ぐ「天空の風」へとつづきます。が、ここでまた楽しい事件が起こりました。
「天空の風、わかんないところがある。手の使い方、読んでもわからないので、どうやって弾くんですか?」と質問されてまた大爆笑。なんとその場で私が、先生の前で、手のひらを使った奏法の説明をすることになりました(汗)。
(音友のwebでこの楽譜集が立ち読みできますが、その最後のページに解説があります)

楽譜では“三日月型のマーク”を使っていますが、ある音からある音までのグリッサンドを手のひらで行うこと、最後の音は指で立ち上がりながら演奏することを解説に書いています。それを、右手にマイク、左手で演奏しながら解説させていただきました。先生の手は私が想像したよりもふた回りくらい大きくてびっくり!

 

「天空の風」45小節〜 三日月型の記号をご覧ください。

63小節〜

 

「天空の風も、26日に神戸で弾くことになってるから、今日聞いといてよかった!」(またしても会場は爆笑!)と言いながら、おもむろに演奏してくださいました! なんて豊かに倍音が響くのでしょう。こんな風に弾いていただけたら、と思って書いたその音が現実となって目の前に立ち現れる喜びを、何と言ったらいいのでしょうか。地球の周りを取り囲む大気の動きがゆるやかに、美しく響き、作曲家冥利につきるとはこのことです。

そして、中間部の三日月型の奏法を使うところからは「工夫してみます」とのことで神戸までお預け(笑)。なんてチャーミングな舘野先生! 思い出す度に頬がゆるむような、とても楽しい時間が繰り広げられ、本当に楽しいコンサートとなりました。

 

アンコールには、先週7日に、熊本で寝たきりの母を見舞ったときにとても喜んでくれたことが嬉しく、東京に戻ってすぐ翌日に左手と左手の連弾曲「母の胸に」を書き上げ、さらにその翌日に浄書していただき、10日の舘野先生のバースデイコンサートのときに楽譜をお渡しした、その曲を演奏しました。「16日のコンサートで連弾できたら!」という突然の夢が実現したことは嬉しいのですが、リハーサルで合わせができるからと安心していたのが、「リハなし、本番で合わせましょう」とのことで!舘野先生との連弾をお客様の前で初めて体験するという……大変なことになりました。

この日、たった1回の本番にかけることの大切さを教えていただきました。終了後ゆっくりお話をしたときに「リハで上手くいくと、人間守りに入るから」と伺い、深く納得しました。そう、リハと同じに弾こうとしてしまうと、つまらない演奏になってしまうことがありますし、上手くいったときの記憶をなぞろう、コピーしようという気持ちがどうしても出てくることがあるのは事実です。ですから、リハーサルなしの舘野先生との初演は、本当に宝物のようでした。きっと熊本の母の耳にも届いたのではと思います。ありがとうございました! 立ち会っていただいたお客様には、一緒にドキドキしていただき改めて感謝申し上げます♪

 

 

すでに予定時刻を過ぎていたので、ここでお別れかと思いましたところ、「もういいの?」と言ってくださって、もう1曲演奏してくださることに! 曲は、思いがけず熊本の音楽家月足(つきあし)さおりさんの「しずく」。実は、もし可能ならばお願いできないかと思っていた曲だったのです。以心伝心とはこのことでしょうか。月足さんは以前から熊本のピアノランドのセミナーやコンサートに参加されており、病気のため車椅子で左手だけで(しかもギブスをつけて)演奏や指導をされています。光永さんが月足さんのオリジナル曲に感動して採譜された楽譜を、舘野先生に贈られ(私にも送っていただき、その美しさに感激しました)、度々ステージで演奏されていると伺っていたのです。きしくも、熊本のお二人の曲をご紹介できて、本当に嬉しいです。

 

こうして、「《樹原涼子》を弾きたい シリーズ トーク&コンサート 第2回 舘野泉」は、私の曲を中心に、大好きな作曲家の作品も加えていただき、充実したコンサートとなりました。いつも、思いついたことはなんとしても実現させたいと頑張ってきましたが、たたひたすら、自分の信じる道を歩いて行けばいいのだと励まされた思いです。新しいことにいつもチャレンジしつづけていらっしゃる舘野先生を見習って、まだまだこれから頑張っていこうと心に誓いました。

 

 

このコンサートの詳細なレポートは、ムジカノーヴァ、ピアノランドメイト他にも掲載されますが、まずは、この感動を忘れないうちにと綴りました。

 

舘野先生、愛溢れるトークと素晴らしい演奏を、ありがとうございました!
またいつかご一緒していただけるよう、これからもコツコツと作曲して参ります。

 

この日を楽しみに、全国からたくさんの方が駆け付けて下さいました。ご来場、ありがとうございました! (早くから満席となり、キャンセル待ちでもおいでいただけなかった皆様、ごめんなさい!)

この企画を実現するにあたり、音楽之友社の皆様に大変お世話になりました。編集の亀田さん、山本さん、中澤さん、営業の宍戸さん、ムジカノーヴァの西脇さん、オントモ・ヴィレッジの皆様、ありがとうございました。

そして、「《樹原涼子》を弾きたい シリーズ」を主催していただき、カワイ表参道の皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。担当の甘利さん、調律の小野寺さん、遅くまで、早朝から、ありがとうございました。売り場の皆様も本当にお世話になりました。

舘野先生のマネージャー伊藤美香さんには譜めくりでもお世話になりました。
多くの皆様のおかげで11月16日が素晴らしい日となりましたこと、感謝申し上げます。

 

 

左から調律の小野寺仁志さん、私、舘野泉先生、カワイの猪狩雄斗さん、甘利滋さん、音楽之友社の亀田正俊さん。
本当にありがとうございました!

 

終了後、会場に残っていたみなさんと幸運な記念撮影♪

 

さらに、偶然同じレストランにいらした方達とパチリ♪

 

 

そして、《樹原涼子》を弾きたい シリーズ トーク&コンサート 第3回のゲストは小原孝さんに決定いたしました。来年の5月17日(木)、カレンダーに印をつけておいてくださいね。なんと、当日申し込み用紙も挟み込まれていてびっくり♪ ピアノランドメイト事務局でも予約受付いたします。来年のことですが、どうぞお楽しみに♪

 

年内に皆様とお目にかかれるのは、下記のスケジュールです。

2017年 11月 22日(水)

音感教育とテクニックを融合して、音楽表現の基礎力を高める!〜話題の『ピアノランド スケール・モード・アルペジオ』を使って〜

10:00~12:15 カワイ名古屋コンサートサロン「ブーレ」(愛知県名古屋市)

 

2017年 12月 24日(日)

樹原涼子のクリスマス 昼の部NEW

ピアノと歌が あったから❤️

☆昼の部(13:30開演 12:00開場)

樹原涼子のクリスマス 夜の部NEW

I love ごきげんバンド❤️

★夜の部(19:30開演 18:00開場)

アートカフェ・フレンズ(東京都渋谷区恵比寿)
樹原涼子スタジオ
TEL:03-5742-7542
mail:info1@pianoland.co.jp

樹原涼子
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