リモートレッスン2 皆さんの様子とこれから

リモートレッスン2 皆さんの様子とこれから

3/14に、こちらの日記を書いたところ、思いの外沢山のアクセスをいただきました。タイトルは、

リモートレッスン、スタートされましたか?

タイムリーなテーマだったかもしれません。
3月の半ば、全国一斉休校になったり大手音楽教室がレッスンを自粛したりで、ピアノ等を教えている先生方は大変なことになるのでは?と思って書いたのでした。

 

リモートレッスンって何? 

リモートは遠隔の、という意味です。

離れたところにいてレッスンをするのが “リモートレッスン”。
ということは、電話を使っても、テレパシーを使っても(笑)、リモートレッスン。
双方向に限らず、対面しなくてもレッスンが可能ならリモートレッスンということができます。

 

長期化が予想されることや、外出禁止も視野に入れて……

コロナ感染が収束する見通しは不透明で、
コロナ以前と以後では世界が全く変わってしまいました。

まずはレッスンが今どのような状態なのかを分析してから、
今できる対策について考えてみたいと思います。

そして、私自身が2月末から今に至るまでずっと苦労している、
マスタークラス、コード塾、勉強会のリモート化についてもお話します。

それを踏まえて、IT環境が整っていなくてもできる方法についても述べます。

 

 

 

 

目次

先生方の様子

1 レッスンを休んでいる

2 対面でレッスンをしている

3 リモートレッスン 双方向

4 リモートレッスン 時間差往復型

 

樹原涼子が直面した、4月からの勉強会対策とは
切り替えがスムーズなマスタークラス、コード塾
リモート勉強会への切り替え、奮闘中!

これからのレッスンの展望と、心構えについて

 

 

ではまず、私が知っている範囲の、3月末のピアノの先生方の様子について書きます。

 

1 レッスンを休んでいる

2週間くらいの予定でお休みにした方も多いようです。
当初は春休み中くらいでなんとかなるかとも思われましたが、ロックダウン、都市封鎖も視野に入れてという状況の中、皆さんの次の決断は……?

 

2 対面でレッスンをしている

様々な対策をして、希望者にレッスンを続けている方も。

その場合、「3つの密密閉、密集、密接を避けて、離れた位置でレッスンをする、マスクをする、毎回鍵盤を除菌、生徒には手指の消毒を義務付け、ドアノブその他の消毒、換気を欠かさず、飲食は避けて……と努力されているようです。
中には、少しでも接触を避けるために保護者には送迎のみで見学は遠慮してもらったり、トイレも自宅で済ませてもらう、という方も。

感染者の出ていない地域ではこれほどではないようですが、世界を見てみるとほんの数日で状況が激変しています。
公共交通機関を使わずにレッスンに行けるかどうか、レッスン室の広さ、換気や消毒の状況に加えて、今後はお互いに自分が感染している可能性も考慮していかなくてはなりません。

 

3 リモートレッスン 双方向

スカイプ Skypeフェイスタイム FaceTimeズーム zoomなど前回紹介したアプリ等を使って双方向のレッスンをしている先生方は、3月中旬よりも増えたようです。
まだ、始めたばかりで改善の余地がある方も多いのですが、何よりも「レッスンができること」が嬉しいと、双方が喜んでいるケースが多く、よかったなと思います。

双方向でやっている方には、なるべく毎週のレッスン時間割通りに、その時間をその人のために使う、ということを前回の記事でおススメしました。
オンとオフの切り替えをしっかりして、質の高いレッスンになることを祈ります。
レッスン内容の提案については、次回触れたいと思います。

 

4 リモートレッスン 時間差往復型

すでに、多くの先生がスタートして、これならできそう、という報告をいただいているのが、スマホで録音や録画を送ってもらい、先生からのコメントやお手本動画を送る、というレッスン。
前回私がおススメしたレッスン方法の1つですが、リアルタイムに双方向でなくても、質の高いレッスンが可能です。

「ラインでのやり取りで楽しくレッスンしています。記事をありがとうございました!」
「生徒から、『即興演奏 12のとびら 音楽をつくってみよう』に書き込んだ画像と、アドリブの動画が送られてきました」という報告や、
『録音応募プロジェクトの樹原先生を真似て、演奏へのコメントを書いてラインしています。言葉にするのは、私にとっても勉強になっています」
「子どもたちからの演奏をブログにあげて、教室全体が盛り上がっています」との連絡をいただいています。

 

ではちょっと一休み。
昨日、郵便を出した帰りに近所に咲いていた桜を。

 

 

 

樹原涼子が直面した、4月からの勉強会対策とは

コロナ対策として新たなレッスン手法を考え続けてきましたが、その結論(今のところの、です)。
リモートレッスンは、あなた自身のスキルアップに、必ず繋がっていきます。

現在、月に30以上の勉強会を主催していますが、3月前から全国各地の勉強会をどうするかについて、その時々のニュースや専門家のサイトを追いかけながら、1つ1つ検討を重ねてきました。
その一端を、参考までにご紹介します。

 

切り替えがスムーズなマスタークラス、コード塾

まず、私が直接講義している大きなクラスとして、マスタークラスコード塾があります。
この2つは、

一般受講 会場に通って講義を受ける

DVD受講 その模様を撮影、編集したDVDを受け取って勉強する

のどちらかを選ぶことができます。
DVD受講は、数年前からピアノランドマスターコースで取り入れ、遠方の方、子育て中、介護中、闘病中の方たちの勉強の場として大きな役割を果たしてきました。
現在では、2つのクラスとも、一般受講よりもDVD受講の方が多く、飛行機や新幹線を使わなくてよいこと、何度も繰り返し勉強できること、都合の良い時に勉強できることが好評です。

今回のコロナによる外出自粛措置を受けて、4月からはどちらのクラスもDVD受講のみで勉強していただく、という方法に切り替えました。
もともと半分以上がリモート(DVD受講)だったので、すぐに切り替えることができて本当によかったと思っています。

とは言え、無観客で講義をするのは大変で、目の前に皆さんがいないことをどうやってクリアするか、かなり考えました。
答えは、今のところ企業秘密です(笑)が、大成功だったときには公表します。

 

DVDは、遠景、アップ、鍵盤上の手の動きなど、3台のカメラで撮影して編集、チャプター付きです。
私からの詳しい手紙を添えて、毎回送付しています。

 

 

 

リモート勉強会への切り替え、奮闘中!

また、講師を派遣して行っている各種の勉強会は、3月中、地域によっては延期、開催できる地域では細心の注意を払って行ってきましたが、4月からはなるべく延期をしないでDVD受講を含むリモート勉強会に切り替えていくことにしました。
「お休みがつづくとレッスンに支障が出るので、なんとか勉強する方法を!」との受講生からの声に応えたく、これなら受講生のみなさんも講師も安全に勉強することができます。ただ……、

勉強会はテーマごとに内容(テキスト)が違い、それぞれのコースの何回めかによって講義内容も異なり、講義中心、ミニレッスン中心、双方のやり取りが中心だったりと、一筋縄ではいかない難しさがあります。
スタッフと、このクラスのこの回はどうしたらいいのかと会議を重ね、ようやく、クラスごとの方針が決まり、準備を進めているところです。

過去の保存用DVDが使えるものは編集をしたり、新たに撮影するものはそのリストを作りスケジュールを立て、いよいよ来週からはマスタークラス、コード塾、勉強会のDVD撮影を開始します。

レッスン(クリニック)中心のクラスでは、受講生に録音、録画、質問などを送ってもらい、講師がそれにアドバイスをして、私も総評を書き、質問に答えます。

 

 

リモート勉強会は、安全になればいつでも対面式に戻れます。
それまでの間、異なる手法をとることによって、双方に大きな発見があるのではと思っています。
録音や動画の演奏へのアドバイスは、私がこれまで録音応募プロジェクトを通じて何千人かの子どもたちに行ってきたスキルを勉強会講師と共有する機会と捉え、ノウハウをしっかり伝えたいと思っています。
受講生は、自分の演奏を録音録画することで、自分を客観的に捉える良い機会ができるはずです。

受講生、講師陣、私にとっても、これを大きなステップアップの機会にするつもりで挑みます。

 

 

 

これからのレッスンの展望と、心構えについて

さて、皆さんのピアノレッスンの話に戻します。

マスタークラスなどでは、ビデオカメラを使って撮影していますが、皆さんには、もっと手軽にできる方法があります。
個人レッスンのためなら、チャプター付けの編集も必要ありませんし、データが軽いのでスマホで簡単に送れます。
もっとずっと気楽に、スマホ1台でもスタートできます。

まずは、録音、録画、送信の方法だけマスターしてください。
自分が使い慣れたアプリなら、気楽に使えるはずです。
それだけで、十分、リモートレッスンはスタートできます。

 

リモートレッスンは、同時か双方向かにこだわるよりも、レッスン内容が充実して効果を上げることが大切なので、いくつもの方法を臨機応変に組み合わせながら、地域の実情に合った形、先生の得意分野を生かした形を見つけていくことが大切です。

お読みいただいた通り、新型コロナの影響を受けての先生方の対応を4つに分けてみましたが、今後、外出自粛が長期に渡ることが予想されますので、

1 レッスンを休んでいる
2 対面でレッスンをしている

という先生方は、少しずつ、

3 リモートレッスン 双方向
4 リモートレッスン 時間差往復型

を取り入れていくのが良いと思います。

LINE、facebook、FaceTime、skype、zoom、YouTubeなど、
無料で使える方法がいくらでもあります。
ハマってしまった方は、有料アプリにグレードアップするのもよし、
通信環境さえあれば大丈夫です。

ご自身の環境に応じて、レッスンに来る人と相談の上選ぶとよいですね。

 

リモートレッスンのよいところは、「あなたに向けてのレッスン」に特化されていることだと思います。
双方向であれ時間差であれ、教え子のために先生が作り出す、“あなただけのための時間”に意味があるのです。

そのことにより、また指導者も仕事を失わず、誇りを持って自己研鑽に励むことができます。
どのような形であってもレッスンをつづけ、この大変な局面を乗り切っていかれてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

次回、リモートレッスンの中身について、思うところを書きたいと思っています。
皆さんの成功例、失敗例、相談などありましたら、気軽にお寄せください。

ピアノランドメイト事務局

 

 

今後の樹原涼子のセミナー予定は、4/29高崎での即興演奏のセミナーが秋以降に延期となりました。

5月には下記が予定されていますが、お申し込みくださった方へは動画配信などのリモート受講が、後日、可能になる可能性もあります。また、詳しい情報をお伝えします。

 

2020年 5月 19日(火)10:30〜12:45 カワイ表参道
ピアノランドが英語になった! 見て、聴いて、歌って、覚えよう! NEW

DVD『えいごでピアノランド』発売記念セミナー
DVDを活用して、英語&ピアノ&日常生活を劇的に向上させる方法を、具体的にお伝えします

 

 

🔶下記は、本文でご紹介した、樹原涼子のDVDマスタークラスとDVDコード塾です。

2020年 4月 2日(木)
DVD受講のみ受付 マスタークラス 第14回 コード分析で機能を理解するために ダイジェストNEW

樹原涼子が伝えたいことを伝え尽くすためのクラス。4/2に収録したDVDをお届けします。

 

2020年 4月 3日(金)
DVD受講のみ受付 コード塾
第4回 演奏前に、コードとスケールと五度圏、ドミナントモーションを!

4/3に収録したDVDをお届けします。

 

 

それでは、お元気でお過ごしくださいませ。

 

 

樹原涼子
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