樹原涼子のクリスマス昼の部 ピアノと歌があったから❤️

樹原涼子のクリスマス昼の部 ピアノと歌があったから❤️

12月24日、樹原涼子のクリスマスを開催しました。昼夜別プログラムの2公演は年々ハードになりますが、それはそれは大きな充実感が待っていて、大きな疲れと大きな幸せが一緒になって(笑)やってきました。まずは昼夜のプログラムをご覧ください。昼の部は小品も含みますが全部で19曲、夜の部はアンコールを入れて14曲。はい、頑張りました!

日記は、長くなるので、昼夜に分けて書きたいと思います。
写真は、ヒダキトモコさん。すてきに撮影していただきありがとうございます!

 

 

毎年クリスマスコンサートを開いているのは、こちら恵比寿のアート・カフェ・フェレンズ

ピアノと歌が あったから❤️

昼の部は、私の人生は「ピアノと歌があったから」こんな風にここまで来た……と、15歳でオーディションで優勝してしまった「ふるさとのかあさん」からスタート、結婚前の「きりんきりん」と結婚後の「子供達へのバラード」(樹原涼子のピアノの世界 第1集より)、ゲーム音楽で作った「リンダの子守唄」を次男樹原孝之介のピアノで歌い、様々なエピソードを紹介しながら和やかに歌ってスタート。(本当は、いきなり爆笑に次ぐ爆笑で……)

 

続いて、孝之介の『ふたりで弾こう!ピアノびっくり箱1&2』からクリスマスソング4曲を、私がプリモ、彼がセコンドで4曲×対照的な2バージョンのアレンジを披露。このコーナーは編曲者の意図を汲んで真剣に単旋律を奏で、「ピアノ奏者もバイオリン奏者のように単旋律を豊かに歌わなくちゃ!」と気合を入れました。このシリーズの編集者である坂上さんが一番前の席にいらして、「コンサート“樹原涼子のクリスマス ピアノと歌があったから”を観てる。心が温まり、動いてく。俗にまみれた俺の心が洗濯されていく。息子の樹原孝之介が登場して彼の著作による楽譜からクリスマスソングを4曲やってくれた。自分が手がけた楽譜の曲が一人歩きし始めたみたいで嬉しい」とfacebookに書いていらして、何だかほっこり♪1曲ごとのお客様から漏れるため息に、孝之介も笑顔に。

 

続いては、彼の好きな「ララランド」から「ミーアとセバスチャンのテーマ」をソロで。
そして、12月10日に熊本で初演したばかりの新作オペラ「笛姫」(作曲:樹原孝之介)から「笛合わせ」のシーンの曲を演奏。オーケストラでのオペラの雰囲気を少しでも思い描いていただけたらとピアノ用に編曲したものを聴いていただきました。会場には、なんと熊本でのオペラを聴いてくださった方々が何人もいらしていて、本当に有難いことです。東京での再演を目指して頑張りたいと、もうすっかり作曲家になった次男を頼もしく思うのでありました。

 

休憩を挟んで2部。
CD「ギリシャ神話のように」から「ギリシャ神話のように」と、ラブソングにつづき、子育ての苦労を綴った「君は君のままで」。「思い描いた子育てと現実のギャップが」と言ったら、客席から大きな共感をいただきました。子供を産んだから母になるのではなくて、母になる苦労を重ねて母という役割ができるようになっていくプロセス。それを歌にしたから、みなさんに愛していただける曲になったのかな、と改めて思いました。

 

グランドピアノと並んで、今回はトイピアノも登場。昼も夜も活躍したのであります。とても可愛い響きで、今、私の中でちょっとした興味の対象でもあり、トイピアノ用の新曲「もうすぐ逢える!」を披露しました。孝之介は熊本復興支援ソング「虹」を演奏。こちらはセッティングしたトイピアノ。ちゃんとグランド型でフタも開くのです。

 

ここからは、私のピアノ曲集からの演奏です。父に捧げた『やさしいまなざし』のタイトル曲「やさしいまなざし」。病気の母を看病する父のやさしいまなざしに打たれて書いた曲。老老介護は大変ですが、80を過ぎてなおパートナーを思いやる人に私もなれるだろうかと感動したことは忘れられません。

そして、夏に出版した『風 巡る』という曲集から3曲。
熊本出身の、親愛なる春日保人に捧ぐ「僕の故郷」←(春日さん素晴らしい歌声でお聴きになれます!)。コンサートでは、女声でもちょうど歌えるので孝之介の伴奏で私が歌いました。故郷を思う気持ちというのは、若い頃にはあまりわからなかったのですが、両親が歳をとり、震災にあい、故郷は特別なものとなった……。そんな思いもこめて。

2曲めは、敬愛する舘野泉先生に捧ぐ「天空の風」。これは、脳出血で右半身不随になられた後、左手ピアニストとして活躍されている先生に捧げた曲を演奏しました。特殊奏法もあり、みなさん手元をじっとご覧になって、不思議な響きを体験していただきました。
舘野先生も気に入ってくださって、先日は神戸で、またこれからも演奏してくださるそうですので、来年の先生のコンサートをお楽しみに♪

 

3曲めは、親愛なる「宮谷理香に捧ぐ「巡る」を演奏しました。この曲は、今年出版した楽譜の核にになるものであり、4月29日に宮谷理香さんに《樹原涼子》を弾きたい シリーズ トーク&コンサート 第1回 宮谷理香で初演していただいたことが忘れられません。(宮谷理香さんの初演動画はこちら)

こうして、私がピアノという楽器に巡り合って、その美しい響きを曲にせずにはいられなかった様々な思いを語りながらのコンサートが終盤に近づきました。もう、おしゃべりも沢山したので、アンコールはありませんが……最後に、左手と左手のための連弾曲「母の胸に」(11月16日に舘野泉先生と初演した曲です)を孝之介と連弾しました。病床の母が微笑んでくれて嬉しかったという、たったそれだけのことですがその喜びをどうしても曲という形にしたかった。左手と左手で曲を紡ぐのはとても難しいけれど、一音一音がとても愛しい。きっと、娘と孫の奏でる音は、母の枕元にも届いたのではと思います。

おいでくださった皆様と、どんな音も全て共有できたような、あたたかで和やかで、なんとも言えず楽しい時間が終わりました。思い出しても、ちょっと泣きたくなるくらい幸せな時間。皆様、ありがとうございました。

 

夜の部はごきげんバンドと本当に楽しいステージとなりました。
こちらはまた明日アップいたします。(多分!)
アンケートもそう遠くない時期に、きっと、多分!

 

樹原涼子
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