マフラーを引っぱり出したのに、台風一過、日曜日はTシャツ
でもいいさわやかな天気!
だからなかなか風邪が治らないんですね…。
新幹線の中はとても乾燥しているので、マスクにキャンディにお茶。広島までは4時間近くあるので、勉強会の報告書やチェックシートのコメントが随分はかどりました。本屋さんに寄りたいのをぐっとこらえて(広島は遅くまで街がにぎやか!)コーヒーとスウィーツを買ってホテルで仕事です。ホテルで原稿を書くのは嫌いではないのですが、本を持っていると先に読みたくなってしまうので、がまんがまん。
先週は「久世塾」を読んで、久世光彦さんが次の世代に伝えようとしたとんでもなく贅沢なプロジェクトに感動しました。久世さんが亡くなったのは、たしか去年の3月2日(私のおひな祭りライブの当日で、それでライブに行けなくなってごめんなさいと友人から連絡が入ったので覚えている)でした。その業界の人がみんな尊敬している人って、どんな人だったのだろうと手に取った本でした。
もう、十数年前になりますが、久世さんのドラマで女優さんがピアノを弾くシーンの指導をしたことがありました。お話をしたことはなかったけれど、ほんの少しでも久世さんのお手伝いができてよかった…と、読み終えて思いました。
その本の中で、久世さんのめがねにかなったシナリオライターが脚本家を目指す若者への講義をしている中に、何人もの人が「毎日を丁寧に生きることだ…」というようなアドバイスをしているところがあって、ああ、作詞家や作曲家を目指している人にも同じことを言いたい、同じだ、と思いました。言いたいこと、伝えたいこと、曲の核になることがあれば、それをどう伝えるか、という問題になるのだけれど、伝えたいものがなくてテクニックだけ勉強しても作品は生まれない。音楽は、音の羅列ではないのだから。そう、脚本も言葉の羅列じゃないんですよね。
久世さんがどんなにテレビのドラマを作ることが好きで、ドラマを大切に思っていたか、そしていい脚本家が育ってほしいと願っていたか。私も、やらずにはいられないことを仕事にできてよかったと、つくづく思いました。
そんなことを考えさせてくれる時間が好きで、私は本を読まずにいられません。
その、大好きな仕事であるマスターコース(25日)、コード塾(26日)、鼻声ながらちゃんと講義ができてホッとしました。1回1回、伝えたい内容と想いと宿題(笑)が山のようにあって、よくみなさんついてきてくれると思います。週末には20日の講演&コンサートの御礼状やアンケートが届いて、NPOに本と楽譜を寄贈。大急ぎで荷物をつめて、29日広島、30日堺でのセミナーのために移動…。あわただしいけれど、スタッフに支えられて、行く先々で待っていてくれる人がいて、楽しく幸せな毎日です。
明日の朝、喉の調子が戻りますように!
それではみなさんも、うがいと手洗い、しょうがハチミツと睡眠を!
お元気で!
勉強の秋、各地を廻って来ました。
お元気ですか?
10月15日、倉敷は晴天。ピアノランドを使ったコードセミナー3回めで、受講生もレッスンでの成果が上がり始めて晴れやかな笑顔です。
そして16日は大阪。こちらは倉敷と同じシリーズの1回め、84名もの受講でホールはびっしり。大阪では、『ピアノランド』とコードネームへの興味が急激に高まっているようで嬉しい! 現在6クラスの勉強会が開講中ですが、また増えそうです。
翌17日は名古屋で“The Four Seasons”を使ったコードセミナーの実践編1回め。シリーズをずっと続けて受講している人が多く、理解度が高いのが感じられます。次回は、先生たちの公開レッスン、本当に楽しみです。
この3つのセミナーを終えた帰り、トランクを持ったまま上野文化会館で近藤伸子さんのピアノリサイタルへ。バッハのバルティータ全6曲、細部まで心の届いた見事な演奏で、移動の疲れがすっかり癒されました。
一日おいて19日、熊本へ。
20日はNPOこどもの教育主催の「音楽はたのしい!」講演&コンサート。保育者、ピアノの先生、若いパパママから孫育て中のベテランまで、セミナーとは異なるお客様の前で話をするのは、とても勉強になりました。保育者、ピアノの先生からの切実な質問もあり、本当に出演してよかったと思いました。
後半のコンサートでは、恩師八戸澄江先生や両親、故郷への感謝、子どもたちへの想いなどを曲に託して演奏。同じ曲でも、シチュエーションによってこんなに演奏する気持ちも表現も変わるのだと、私の中での発見もありました。
10月20日を「先生の日」として“教える”ことを考え続けていくNPOの活動がこれからもよい形で続いていくことを願っています。
そして22日は、熊本でのマスターコース6回め。一度「先生」と呼ばれるようになると、自分の脱力や手のフォームのチェックをしてもらうチャンスなどなかなかないものですが、そこをとばして美しい音は得られません。クラスの中に改めて学び直し積み上げていく充実感が充ちてきて、いい感じになってきました。思い切って九州で開講してよかったと思います。
こうして、やっと今日は東京で一息ついていますが、喉を酷使したので気をつけなければ、と葛湯など飲んでいます。みなさんも、どうぞお元気で!
どことかで桜が満開? 10月に?
羽田のロビーで出発を待っていたら、テレビのニュースが聞こえてきました。本当に地球が心配です。
倉敷のホテルに着くやいなや、あれこれと仕事を始めて気がつくと11:30PM。一日が終わるのも早いけれど、月日が流れるのも早いですね。倉敷でフェスティバルをやってからもう2ヶ月以上経ったなんて!
今が少しずつ過去になって、未来が少しずつ今に近づいてくる、この時のうつろいというものがあるから、音楽も人生も味わいがある―。私が演奏することが好きなのは、いつも、今その時の音を奏でているところを、たくさんの人と共有できるからかもしれません。時間とともにサラサラと、あるいはしっとりと熱く流れていく“今”の連続。
新しい曲が生まれてくるのは、そういう時の波間にふと浮かび上がってきた想いやイメージがあふれ出す、そして勝手に歌い出すとき。それをすくい上げたりつかまえたりするのが私にとっての作曲です。
ホテルの部屋で、今週末の熊本での講演&コンサートの打ち合わせ、クリスマスコンサートとおひな祭りライブの打ち合わせをしていたら、10月なんてもうすぐに終わりそうだし、12月はもうすぐ、来年の3月だって着々とやってくるのよね…と、思ってしまいました。だからこそ、一日をスローモーションで深く味わいたいものです。世の中みんな急いでいるから、だから時間が速く感じてしまう。もっとゆっくり、もっとゆっくり。
明日倉敷、明後日は大阪、その次は名古屋。2日おいて熊本。週に4ヶ所、毎回異なるテーマのセミナーとコンサートまでやるのは初めてのこと。じっくりゆっくり、一日一日を大切に、ひとりひとりの心に届くように心を込めて。
まずは自分自身が健康で、ピュアな気持ちで一週間過ごせますように―。
10月20日(土)午後2:00より、熊本の女性センターで行われる「音楽は楽しい!」という講演&コンサートは私にとって、とても思い入れのあるものです。十数年前、『ピアノランド』を出版したばかりの駆け出しの私が歌う「子供達へのバラード」に共感してくださった恩師 八戸澄江先生。『ピアノランド』とこの歌を、故郷熊本でたくさんの人に知ってもらえるようにと、この女性センターでコンサートを開いてくださったのです。あれから、各地でのセミナーやコンサートが少しずつ増え、楽譜や本も書き、今の私があるわけですが、まだまだひよこだった私を認め、励まし、羽ばたかせてくださったご恩は忘れることができません。
八戸先生は88歳というご高齢で、再度私に熊本での催しを企画して、NPO「こどもの教育」が主催してくださることになりましたが、当日はおいでになることができません。私がピアノを教えていただいてから今日までのありったけの感謝の想いを込めて、音楽教育についてのお話とピアノ弾き語りをさせていただきます。当日券もあるそうですから、どうぞひとりでも多くの方にお聴きいただければ幸いです。
それでは、どうぞお元気で!
涼しくなって風邪をひいている人が増えましたがいかがお過ごしですか?
私も、この一週間風邪をひきそうで危ないところでしたが、何とかセミナーと発表会を終えました。
10月4日の国立でのセミナーは、メソッドとしてのピアノランドに正面から取り組みました。これまでのピアノランドセミナーは、3つのシリーズごとに連続で取り上げたり、その一部にスポットを当てたりと、“部分”を詳しく掘り下げる形で行なってきましたが、今回“ピアノランドの世界地図”が描けたのではないかと思います。
それぞれのテキストが何のために作られていて、相互にどのような関係があり、それをどのような道筋でマスターしていくのか、ピアノを習い始めて7、8〜10年間のトータルプランをわかりやすく提示できたので、初めてピアノランドを使いたい人にとっても、すでに一部だけ使っている人にも喜んでいただけました。メソッドとして使っている人にとっても、これまで見落としていた点を発見してうまくいかない原因がわかったりと、深く理解していただけたようです。他人に伝える仕事の奥深さを感じた貴重な一日でした。そんな訳で、これは今後各地のセミナーに是非持っていきたいテーマです。来年どこかで開催できますように!
そして10月8日はピアノランドスクールの発表会。あいにくの雨でしたが、生徒たちはみな全力を出しきり、清々しい笑顔を見せてくれてホッとしました。どの生徒もステージでの集中力がついてきて、本番で自分の音の響きを聴きながら次の音を紡げるようになってきたのが嬉しい! 「自分が聴いてないような音をお客様に聴かせるわけにはいかないでしょう? すべての音をよく聴いて、すべての音に責任を持って! 」と、自分の欲する音を求め続ける延長線上にステージがある。それを、多くの生徒が理解できてきたと思います。「シーソー」から「ラ・カンパネラ」まで、それぞれの1年間の成長を保護者、講師、お客様のみんなで分かちあえた幸せに感謝せずにはいられません。たかがピアノを弾くということのために、保護者と二人三脚、何年間にもわたってコツコツ積み上げていくこの仕事が本当に大好きです。
また、保護者のみなさんで歌った「願い〜大切な日に〜」のコーラスも、ほんの数回の練習にしてはまずまずの出来ばえ! 子どもたちの前で心をひとつにして歌うことができました。来年も再度この歌にトライすることにして、幕を閉じました。
今年の発表会のゲストは若手で大活躍中のバリトンの春日保人さん。「野ばら」や「スカボローフェア」「もう飛ぶまいぞこの蝶々」など5曲と、アンコールはピアノランド3巻から2曲、すばらしい歌声と笛の音を聴かせていただきました。楽しいトークを混じえての流れるようなステージに、客席は大満足の様子。春日さんは来年の1月19日、20日に神奈川県立音楽堂でオペラ“オルフェオ”の主役をつとめるとのこと。
毎年のゲストにプロをお招きするのは、ピアノ以外の楽器の演奏を聴く、そして「次はコンサートへ出かけよう! 」というキッカケづくりにもなればと思ってのことです。親子で音楽のある生活ができますようにー。
こうして体力、気力勝負の2つのイベントが終わり、さすがに疲れました。ぐっすり寝て、おいしいものを作ろう!
それでは、みなさまお元気で!
P.S. 10月4日のセミナーで、ピアノランド勉強会17回シリーズを受講したい方が集まりました。木曜日の10:00〜1:00で、参加ご希望の方はあと少しだけアキがありますので、ピアノランドメイト事務局までご連絡くださいね!
急に寒くなりましたね!
長袖の服を慌てて探してしまいました。
9月28日は、春に卒業したコード塾一期生の、久々のクリニック。卒業半年で、どれくらい自分のものにできたか、それぞれ発表してアドバイスするという約束で迎えたこの日、それはそれは大きな成果がありました。
「コードは苦手」とスタートした人達がスタンダードジャズを自分のアレンジで弾いたり、クラシック曲をコード分析して和声の色彩豊かに表現したり、「光る星があったから」や「お元気ですか」を耳コピして弾き語りしたり、講義でやった課題をレベルアップして弾いたりと、発表の内容も様々で本当に驚きました。できなかったことができるようになって喜んでくれる、教える喜びとはこういうことを言うのだとしみじみ思いました。
卒業してからも、こうして時々みんなの勉強の成果を確め、新しいテーマを宿題にしていくことで「勉強をあきらめずに続けていける! 目標があって嬉しい!」と好評だったので、来年も集まることにして4時間近くの勉強を終えました。そして楽しいランチパーティー! この日のためにわざわざシカゴから帰国した人もあり、本当に盛り上がった一日でした。
このようなコードの勉強の成果を見るにつけ、子どもの頃からコードを教えることの重要性を感じます。
10月4日のピアノランドセミナーでも、生徒の年代別のコードの教え方について講義せねば! と改めて思いました。
“和音に名前がついていることが当たり前”になって見える世界を広めていけたらいいなと思います。コードに偏見を持っている人は少なくなってきましたが、それがモーツァルトやショパンの演奏と、作曲や編曲とどう結びついていくのか、わかりやすく伝えていけたら、と思います。
30日は、ピアノランドスクールの発表会のリハーサル。美しい音色、自然なタッチ、テンポ感、リズム感、和声感覚…私が求めてきたものが、きちんと伝わっているのがわかり、嬉しい一日でした。
4歳から音大生までひとりひとりに、本番までどのように練習したらよいかをアドバイスしてリハーサルを終えましたが、“受け取る力”だけでなく“自分で考える力”がついてきたことを感じます。みんな本番で力が発揮できますように!
それではみなさん、芸術の秋、楽しくお過ごしくださいね。