連休の間、台風で大変な被害が出ました。
今月セミナーで訪れた九州のみなさん、大丈夫でしょうか。もう、この秋これ以上の被害になりませんように―。
9月16日の国立でのライブコンサートの報告を早くしようと思いながら、連日リハーサルやホームコンサート、レッスンが続き遅くなってしまいました。
今回は3連休初日だったのを忘れて出発したので、道路が混んでいて1時間のロス! バンドリハはかろうじてできたものの、前半ソロのリハはできずに本番という事態に。初めての会場でなくてよかったけれど、ちょっと焦りました。
本番は、楽しいハプニングがいくつかあって進行しました。楽譜を止めようとしたクリップがちょっとすべってしまって、パチンとハネてピアノのはるか上空へ! 名器ベーゼンドルファーの弦の上に落としては大変と、もの凄い反射神経でスーパーキャッチしたら、会場は拍手と大爆笑。しっとりした曲と曲の間(“約束”と“どんな日も どんな日も”)で起こったクリップ事件は、ひとり思い出してもおかしくて……。
前半ラストに弾いたピアノの小品、“こずえを渡る風”はいつか組曲にして楽譜にしようと思っています。「古代から脈々と受け継がれてきた歴史、いにしえの風を感じました」その他、たくさん感想をいただきましたが、日本の美しい山々を吹き渡る風をイメージしたことが客席に伝わってホッとしています。子どものピアノ曲はたくさん書いてきたので、このような本格的な日本のピアノ曲と言えるような作品を書いていくことも、これからのライフワークのひとつです。
そして、後半バンドとのステージでは、10曲もやってしまうという私のライブの中ではかなりエネルギッシュなメニュー。新曲『サカナヨ』はなかなかにスリリングな曲に仕上がり、私の曲の中では異色の出来栄えと、作詞の澁谷利秀さんのコメント。よかった! 超アップテンポでラテンフレーバー、早口言葉みたいな歌も、歌詞の内容から生まれた必然性があるのです。
2曲めの新曲“永き道”は、私らしいバラードで、誰かの結婚式でバンドで歌ってあげたいなと思ってしまうハッピーな曲。そう、“永き道”ってmarriageのことなんです。この2曲はさらに磨いてクリスマスにも歌わなくては。
そしてこの春発表した“大地に捧ぐ”。立って歌いたかったので、新人ピアニストK君にかわってもらい、私はボーカリストに。まるで和太鼓のようなパーカッションソロのあるこの曲は、“こずえを渡る風”と全く違う曲ですが、同じ深いものが流れていて、歌っていると他の曲とは違う“別世界”に入ってしまいます。以前からCD化を待たれている“愛する者たちよ”に迫る、CDコールの多い曲になりました。
続いて“祈り”と、やっと泣かずに歌えるようになった絵門ゆう子さん作詞の“その手を胸に”“光る星があったから”の3曲。ゆう子さんのメッセージを歌うこのコーナーは、会場にストレートに伝わったようです。ゆう子さんのご主人やお友達もこの曲たちを楽しみにしてくれていましたが、初めて聞いてくれる方達もアンケートにたくさんのメッセージを書いてくれました。
終わりは、おなじみの“愛をとめて”“花”、アンコールは“愛する者たちよ”。
毎回、そのとき精一杯の演奏をしていますが、バンドのメンバーとの一体感が少しずつ増してきて、次はもっと、もっと…と思います。
名古屋、静岡、茨城…遠いところからもおいでいただいて、励みになりました。音楽家は、音楽で感謝の気持ちをまた紡いでいくしかないけれど、足を運んでくれたみなさん、ほんとにいつもありがとう!
それから、ムジカノーヴァ10月号(小原孝さんの表紙です!)が届いてパラパラめくると、巻頭カラーでピアノランドフェスティバル(東京)の様子が出ていました! 取材記事からも楽しそうな子どもたちの様子が伝わってきて、15周年の重みと喜びを改めて感じます。連載は“レッスンパーティー”について3ページ書いています。興味のある方はご覧くださいね。
それでは、みなさまお元気で!
p.s.いろいろなイベントの感想コーナーを作ろうと思いながら手が回りません。気長にお待ちください。