きはら りょうこ
樹原 涼子
熊本市生まれ。武蔵野音楽大学器楽学科ピアノ専攻卒業。ピアノを故八戸澄江、故有馬俊一、白石百合子の各氏に、ジャズピアノ、編曲、音楽理論を故八城一夫氏に師事。1991年より順次出版されたメソッド『ピアノランド』はベスト&ロングセラーとなり200万部を超え、連弾と歌詞を用いて音楽性を引き出すメソッドはピアノ教育界で高い評価を得ている。現在、作曲、執筆のかたわら、セミナー、コンサート、公開レッスン、マスターコース、樹原涼子のコード塾、音楽大学での特別講義などを通じて、ピアノ教育界に新しい提案と実践を続けている。
2002年発表の『プレ・ピアノランド』は “二段階導入法” “カウンセリングレッスン”を実践できる幼児用の教本として圧倒的な支持を得、全国各地に講師を派遣して勉強会を開催。また、ピアニスト小原孝氏をゲストに、毎夏ピアノランドフェスティバルを全国各地で開催、子ども達の演奏や作曲の公開レッスンを行い、感性教育に力を入れている。
2014年『耳を開く聴きとり術 コード編』(音楽之友社)では、音楽の聴き方を深める新たな聴き方のメソッドを開発、コードの響きを聴く大切さを説き、2018年『ピアノランド スケール・モード・アルペジオ』では、音楽の要素であるスケール、モード、コード、アルペジオを使いこなす術とテクニック向上を目指し、即興演奏や創作への扉を開く。これら2冊は全国各地での勉強会が盛んに行われ、時代を変える2冊であると高い評価を得る。
NHK教育テレビ「芸術劇場」では、 「バイエルに替わる進化するピアノ教則本」として ピアノランドが取り上げられた他、「ヒミツのちからんど」などにも出演。2014年7月のNHK「ラジオ深夜便」出演でピアノランドメソッドが話題となる。
作詞作曲演奏活動も活発に行ない、歌のCD「ギリシャ神話のように」の他 “The Four Seasons” の4枚のミニアルバムを発表。その楽譜集『樹原涼子 “The Four Seasons” ベスト・セレクション』は、Jazzとクラシックの架け橋となる曲集&理論書として高い評価を得る(2013年樹原涼子スタジオより再版)。
2013年発表の、樹原涼子ピアノ曲集CD『こころの小箱』(2枚組『夢の中の夢』『ラプソディ第1番』も全曲収録)、小原孝氏とのユニット “HARA HARA倶楽部”の CD『風はどこから』も好評発売中。
ゲーム音楽も手がけ、桝田省治氏の名作「リンダ3」「俺の屍を越えてゆけ」「俺の屍を越えていけR」などの音楽を担当、主題歌「花」は15年もファンに愛され続けている。2014年7月発売の「俺の屍を越えてゆけ2」(世代交替のゲーム)では、次男樹原孝之介が音楽を担当、主題歌「WILL」を歌い話題となる。サントラCD好評発売中。(ティームエンタテイメント)
著書に『ピアノランド1~5』『ピアノランドたのしいテクニック上中下』『プレ・ピアノランド1~3』『ピアノランドコンサート上中下』DVD『ピアノランドの世界 <基礎編> <実践編>』、書籍『ピアノを教えるってこと、習うってこと』(以上音楽之友社) 、『ピアノを弾きたいあなたへ』(講談社+α文庫)、『樹原家の子育て』(角川書店)、『樹原涼子からあなたへ“贈る言葉”300選 もっとピアノが好きになる!』(音楽之友社) 他。
『樹原家の子育て』を機に「楽楽子育て応援プロジェクト」が発足、子育てや人生についての軽妙なトークと演奏で綴る出前コンサートの輪が広がっている。
2015年からはピアノ文化発展のために、ピアノ指導者が名器に触れる、2年がかりの企画「樹原涼子と名器を巡る旅」に取り組み、「第1回 ベヒシュタインで樹原作品を弾く・聴く・学ぶ」、以下、第2回 Shigeru Kawai、第3回ベーゼンドルファーインペリアル、第4回ファツィオリを取り上げ、音楽業界の話題を呼ぶ。
2017年からは【《樹原涼子》を弾きたいシリーズ トーク&コンサート】がスタート、ピアニストの宮谷理香、舘野泉、小原孝ら各氏が樹原涼子作品を演奏、全国各地でのコンサートが開催され、その輪が広がっている。
近年は次々にピアノ曲集を発表、2011年『こころの小箱』 2012年『夢の中の夢』、ピアノ連弾のための『ラプソディ第1番』、2013年『やさしいまなざし』2017年『風 巡る』、2018年連弾組曲集『時の旅』等(いずれも音楽之友社)、日本人としてのアイデンティティを持った作品と高く評価されている。左手のための作品は全て舘野泉氏が演奏、左手のための小品集『母に捧げる子守唄』(舘野泉監修 音楽之友社)やCDにも収録されている。
現在は、作曲、執筆を中心に、ピアノ指導者のためのマスタークラス、子供達のためのピアノランドフェスティバル、各地での講演やコンサートを行っている。