録音応募プロジェクト、審査中に思うこと♪

録音応募プロジェクト、審査中に思うこと♪

沢山の子ども達の努力、個性、才能、に毎日出逢っています。
ピアノランドフェスティバルの録音応募プロジェクト。沢山の応募、ありがとうございます!

 

【作曲部門】

次の曲を聴く前に、タイトルを見て想像する時間も楽しい、作曲部門の審査。

大人には思いもよらない音使いに笑ったり、感心したり、驚いたり。
いいものを持っているのに、その子の頭の中で鳴っている音の全てが楽譜に書き切れていない、とわかることもあります。

欲しい響きはわかっているのに、まだ楽譜に書く技術がないもどかしさ。

そんなときは、「もう少し勉強したら、感じていることが全て楽譜に書けるよ」と励まします。

 

また、作品は素晴らしいのに、ピアノの技術がつり合っていないことも。

一見分けのわからない曲に見えても、私が真剣に楽譜通り弾いてみると、「これ、もう少しで、現代音楽として通用するかもしれない!」と思うこともあるのです。

そんなときは、「もっとピアノが上達したら、自分の曲のよさが表現できますね」と励まします。

 

子どもって素晴らしい。

自分の気持ちや、ある情景や、ストーリーを、自分のやり方で「曲」にしていくことを覚えた子ども達。

この調子で、沢山の曲を書いていってほしいと思います。

書き続けることで、どんどん上手くなっていく。新しいテーマも発見できる!

 

ピアノ教室の先生方は、作曲を教えようなんて思わないで(教えないでね!)、子ども達の心に浮かんだ曲を楽譜にする手伝いをしてあげてください。

字を書くように音符を書く力がついた子ども達は、読譜能力も驚くほどアップします。

 

「このプロジェクトがなかったら、自分の教室の子どもに作曲を促そうなんて、絶対思わなかったと思います。何人も作曲できるようになって、素晴らしい機会となりました。ありがとうございます」と、先生からメッセージが届くとき、「ああ、大変でも、このプロジェクトを開催してよかったな」と思うのです。

まだ、審査はつづいていますが、頑張ります!

沢山の作品の応募、ありがとうございました!ピアノランド音楽ノートも活躍していました♪

 

ピアノランド音楽ノート

 

 

【連弾部門】

こちらも、年々レベルが上がってきています。

「弾かされている」のではなく、「自分でこう弾きたい!」という演奏は聴いていて楽しくなります。

 

審査が終わった会場ごとに蓋を開けてみると、今年も面白い傾向がありました。

例えば、脱力や音色についてアドバイスしたコメントをチェックしていくと、「あれ、この子達みんな同じ先生の教え子なのね!」ということがあるのです。

アドバイスした事柄が似ているな、と思う子どもの先生が同じ人だった…というのは本当によくあることで、指導者の得手不得手がそのまま子どもの演奏に反映してしまう、という事実。

コードの色彩感が乏しい演奏、テンポ感はあるのに裏拍だけ前に飛び出す癖など、いろいろな場面で、子どもの実力よりも先生の教え方の問題が浮き彫りになってきます。

 

音色がきれいでのびのびした演奏をしている子どもは、“背伸びしない選曲”をしています。

まだ、とても歯が立たないとわかっている曲をギリギリに仕上げることが、果たしていいことなのかどうか、よい演奏とは何か、考えてしまうことも。

いいところを認めた上で、惜しいところを子どもにもわかる言葉でアドバイスしていきますが、ほとんどは先生に宛てて書いているような気がします。

先生方に私の真意が伝わることを祈り、子ども達を勇気づける言葉を選びます。

 

大切なのは、まず、いい音。

いい音は、聴く人の心の奥深く届きます。

いい音で弾ける人は、いい音だけしか出さないのもまた不思議なことで、反対にそうでない人は、どんな音も……。

いい音は、自分でも耳を澄ませてよく聴いた結果でもありますから、次の音への関係作りが上手くいくことが多いですね。メロディやアーティキュレーションが自然で、生き生きとした流れを生み出していきます.。

いい音で響かせようとすると、おのずとバランスがよくなるので、コード感も出て、曲の構成が伝わりやすくなる、というよい循環が生まれます。

自分の音に癒され、自分の音を愛でる、そんな人が増えていきますように♪

 

2年間の連続企画「名器を巡る旅」も、この夏5カ所で行なうプレ・セミナーのテーマ「美しい響き、脱力、ペースラインのステキな関係」も、本当に私が伝えたいことは同じなのだと、改めて思います。

 

プレ・セミナーのベースラインの重要性についてのレクチャーで、『やさしいまなざし』の「光」を例にお話しますので、当日ご用意いただければ幸いです。

 

ピアノ曲集「やさしいまなざし」

 

 

現在は、東京の審査中ですが、明日から、梅田(6月27日)名古屋(28日)のプレ・セミナーがスタート、熊本(7月12日)ヤマハ銀座店(7月21日)カワイ表参道(7月23日)とつづきます。

どうぞ、セミナーで脱力と響きとベースラインの関係をご理解いただき、子ども達の素晴らしい頑張りに拍手を贈ってください。

公開レッスンを受講した中から数人が、ピアノランドフェスティバルのステージへと進みます。

 

ピアノランドフェスティバルチラシ

 

夏のスケジュール一覧はこちらでご覧になれます。

ピアノランドフェスティバルにも、ご家族で、どうぞおでかけくださいね♪

 

 

※名古屋のプレ・セミナーは満員、キャンセル待ちなので、カワイ名古屋に直接お問い合わせください。 Tel 052-962-3939

※カワイ梅田の残席情報も、直接お問い合わせください。 Tel 06-6345-8300

 

樹原涼子
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