クリスマスライブ前に、CDを聴いて思うこと、あれこれ♪
クリスマスコンサート(12月23日)の準備のために、久しぶりに自分のCDを聴いています。
“The Four Seasons”や、リンダキューブ、俺屍、孝之介の俺屍2。
これらの曲を、知らない誰かがどこかで聴いてくれているのだな、と思うと、思わず背筋が伸びます。(はいきん、じゃなくて、せすじ、ね)
写真は、次男樹原孝之介が音楽を担当した「俺の屍を越えてゆけ2」サウンドトラックの表紙イラストを使った、コンサートのチラシ裏面です。
どんな曲も、その曲ができるまでの人生や出来事があって、インスピレーションが降りて来たからと言って必ずしもすぐに形になるとは限りません。「作品として仕上がるまで、決してあきらめない」という覚悟としつこさがないと、中途半端な仕事になってしまうのは、どんなアートも同じ。
レコーディングの現場はいつも楽しいけれど、それは命がけだから。苦しくても楽しい、とても楽しくて、永遠に録音を繰り返したいと思うこともあります。どのスタッフも、それぞれの誇りにかけて、絶対に妥協しない現場が好き。もっといいテイクが録れるに違いないと信じて、体力と気力と技術の限界に挑み、それはいつも、終わりのない旅のように感じます。
容赦なく“時間”と言う区切りが来るから、作品を手放さなければならないときが来る。そのときまでに、今できることの全てをしたのだ…と思えたものが、CDという形になっていきます。だから、未熟であっても、その必死さ故に素晴らしい録音になることもあります。そうやって、階段を上っていくのかもしれません。
CDは、そこに演奏が固定されてしまうので、そのことが息苦しいと思うこともあります。突拍子もない面白いテイクが録れても、スタジオ録音だと、どうしても繰り返し聴くことを考えて選ばれないテイクもあります。それでも、そこに、生き生きとした時間を封じ込めたいといつも思っています。それを聴けば、そこに一陣の風が吹いたり、温かな日が射して来たりするようにと願って。
自分が愛おしいと思うもの、せつないと感じたもの、ありとあらゆる自分らしい感情が、どこを切っても入っているのが作品、なんですね。
ライブは、録音に固定されていた作品が、もう一度生き返る日です。
「昔の曲は、ともすると、自分のコピーをしちゃいそうだ」と言ったミュージシャンがいました。そう、過去の作品を思い出す、という作業はもちろん大切ですが、過去の自分をコピーするのではなく、もう一度作品の原点に触れて、今だからこそできる新たな演奏ができればと思います。それが、進歩であり、変わっていくのが自然なことでもあります。もう一度、違う景色の中に生命を解き放ち、作品が羽ばたけるようにーと思うのです。
多分、私の心は、プロになろうと決心した高校生の頃、学校の屋上近くの階段で、仲間と歌練をしていたころとちっとも変わっていないのです。笑われそうですが、今回息子とステージに立つのも、同じクラブの樹原くんと一緒に演奏するような気がしています。もっと彼が小さい頃は、母として、彼の演奏をハラハラして見ていましたが、今は、全くの共演者、競演者となりました。
今年のクリスマスは、私のこれまでの作品を振り返り、そこに孝之介の作品が加わるので、膨大な曲リストから選曲しています。曲数も多めになってしまいそう…。
主に2人で演奏する昼の部「樹原家のクリスマス」、「花」を録音した初代ごきげんバンドのメンバーで演奏する夜の部「樹原一族とごきげんバンドのクリスマスを越えてゆけ〜リンダ、俺屍、俺屍2!」。それぞれのタイトルにふさわしい曲を選び、並び替え、新たに編曲しながらアイディアを出し合っていくのは、本当に楽しい!
ゲームファンにも、ゲームを知らない方にも、もちろん、バラエティ豊かな樹原作品を楽しんで頂きたいと思います。また、さらに準備が進んだら、時々日記に記しておきたいと思います。今年だけのスペシャルプログラム。どうぞ、お楽しみに!
出演:樹原涼子 樹原孝之介
チケット:¥4,500(1ドリンク付き)自由席
夜の部:樹原一族とごきげんバンドのクリスマスを越えてゆけ
~リンダ 俺屍 俺屍2!(19:30開演 18:00開場)
出演:樹原涼子 樹原孝之介
ごきげんバンド 宮野弘紀(g.t.)高尾幸宏(bass)海沼正利(perc.)須見邦子(cho.)
三味線 本田浩平
チケット:¥5,500(1ドリンク付き)自由席
予約・お問い合わせ:樹原涼子スタジオ
TEL 03-5742-7542
e-mail:xmas2014@pianoland.co.jp