樹原涼子ようこそピアノランドへ!

 
 
 


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お元気ですか?

 さわやかな日に身体を動かすと気持ちいいですね。今日はじっくりストレッチをしたので、脳にも筋肉にも酸素が行き渡った気がします。

 ツアーが続いたあとはレッスンが目白押し。
 子どもはもちろん、受験生、音大生、ピアノの先生と続きます。いろいろな年代のプロやアマチュアをレッスンしていて感じるのは、プロもアマも年令も関係なく「勉強しなくては」と義務のようにピアノを弾く人より、「この曲大好き」とか「ピアノ弾いてると幸せ」と
思って弾いている人の方がずっと音楽が面白い、ということです。レッスンでのアドバイスの意味をその場で受け止めて反応するだけではなくて、自分の中に深く受け止めていつも考え続けていく姿勢を持っている人は、たとえ何歳であろうと会うたびに進歩しています。


 自分がその音楽から何も感じていないことを、あるいはその音楽に魅かれて何かを表現せずにはいられないことを、ピアノは正直に他人に伝えてしまいます。その人が弾く一音一音が“その人”を表わしている…。ピアノを聴くと、その人の生き方やら精神状態が見えるので、レッスンってある意味怖いですね。


 レッスンとは“人”を観て自分を省みることだったのかとしみじみ思うこの頃です。
 音楽と向き合うってどういうことなのかを、大人であれ子どもであれ、生徒に気づかせるというか感じさせる、考えさせることが“先生”の仕事なのかもしれません。

 「とりあえずこの曲を何とかしたい」とレッスンに来る人にも、“とりあえず”よりずっと大切なことを伝える努力を続けていこうと思います。

 身も心も柔軟にして、体力も、心の力もいっぱい蓄えて…お元気で!

2007年05月30日 樹原涼子
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