樹原涼子ようこそピアノランドへ!

 
 
 


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手袋を用意して出かける今日この頃です。

 お元気ですか?

 先日は東広島へ向かう新幹線の車中で書いていましたが、今日は自分の机で書いています。マメに日記などつける習慣のない私ですが、このページのおかげで,仕事の折々に何を考え、感じていたかを書き留めるようになりました。

 21日の東広島では初めてお会いする方ばかり約40人のセミナー。社内の講師のみということで、一般のセミナーとは違う雰囲気ですが,生徒への愛情や音楽への情熱はどこへ行っても同じです。翌日は大阪(大東市)でのセミナー。終了後の質問タイムでは、みなさん、切実な想いでよりよい指導法を求めて勉強されているのだと実感します。

 どちらの会場でも、「君は君のままで」を弾き語りしてきました。実はリバーブ(エコー)が壊れている会場もあり、多分,少し前の私だったらためらったかもしれませんが、迷わず歌ってきました。

 先週、中学校でのコンサートで感じた手応えが、「そんなことくらい…」と思わせたのでしょう。きれいに歌うことより、「音楽で伝えたいことがある!」という強い気持ちの方がずっと大切だとわかったのです。

 中学生の前で,体育館で歌う(といっても音響スタッフがベストの音を作ってくれましたが)のは、ホールやライブハウスで歌うのとは全く違う感動が私の中にありました。多分,連日、新聞に中学生の問題が取り上げられていることもあって、私は『目の前にいるみんなひとりひとりが、友達のこと,進路のこと,部活のこと、いろんなことで悩んでいるかもしれない。私も転校生少女だったから苦労したし…。難しい話なんかじゃなくて、音楽で、歌で、みんなの心にストレートに届けたいことがある!』という気持ちでステージに立ちました。

 プロのコンサートを見るのは初めての子もいたでしょう。普段テレビで流れないオリジナル曲ばかりなのに、ざわついていた会場がしんとなってちゃんと聴き続けてくれたことがとても嬉しかったのです。さらに昨日はその中の生徒から「とても感動しました。ありがとう!」という内容の、中学生の女の子らしいかわいいメールが届きました。

 昔,中学生だった私が兄貴のようなおじにいろんな悩みを話してホッとしたときのことを思い出しました。「中学生くらいのとき、真剣に話をきいてくれる大人が必要なんだよね」と。

 みんなの悩みを聞いたわけではなくても、中学生の前で大人が真剣に生きている姿を見せることはできたと思います。

 セミナーももちろん大切だけれど,こういう活動も続けていこうと、改めて心に誓ったのでした。

 今日は、コード塾と研修を終え、勉強会のチェックシート50人分に返事を書き、友達に出すコンサートの案内を少し書いて、来週の九州ツアーの準備をしていたら、ちょっとのどが痛いかも…。大変大変!

 ビタミンを飲んで、おやすみなさい!

 みなさんもお風邪を召しませんように。

2006年11月25日 樹原涼子
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寒くなりましたね。

 いかがお過ごしですか?

 今は東広島へ向かう新幹線の中。昼間、品川駅前を通りかかったら ちょうど東京国際女子マラソンが行われていて、冷たい雨の中たくさんの選手たちが走っていました。テレビには映らないけれど、先頭集団からずいぶん遅れて、こんなにもたくさんの女性が参加している、ということに感動を覚えました。セーターにコートを着て傘をさしている私の前を、ランニング姿で楽しげに走っていく人達!

 何でもそうですが、テレビや新聞で見るのと、実際に目の前を選手が駆け抜けていくのを見るのとでは、何と言う違いでしょう。評論家のコンサート評を読んでも、本当のコンサートの様子はわからないのと一緒ですね。1位の土佐選手、2位の尾崎選手もすごいけれど、3位になって笑顔で手を振っていた高橋選手も素晴らしいなと思いました。そして、ずっとあとから走っていた人達も!

 人生は長いから、いいときも悪いときもあります。スポーツなら勝つときも負けるときもあるでしょう。でも、好きなことを選んだ喜びや、感謝の気持ちがある人は、たとえよくないときでも、負け続けたとしても、けして不幸ではないのではないかしらと思いました。新幹線の窓から、夜の雨を見ながら、「走ることが好き」と言っていた高橋選手の言葉を思い出しました。

 昨日、18日は、越谷市の光陽中学校の30周年記念行事のゲストとして、ごきげんバンドで演奏をしてきました。5、6年前に越谷で有志が開いてくれたコンサートを聴いてくれたあるお母さんが、ずっと大切にしていたCDをPTAの役員会でかけてくれたのがきっかけだとか。音楽が心と心を結んでくれる不思議さに感謝しつつ、中学生のためのメッセージを曲でストーリーにして歌ってきました。

 まずは、「子供達へのバラード」で、生まれてきてくれたことへありがとう、「祈り」で、誰かのために祈れる人になって欲しいと願い、「夢のように 花のように」で大切な人が見守ってくれているから大丈夫と励まし、「校歌」をサンバのマーチにアレンジして未来へのドライブ感を、「君は君のままで」で、君は君のままでステキだよ、「愛する者たちよ」で、君にできることは?と問いかけ、「花」で生きることを歌い―。

 たった45分間のステージでも、私の曲から何かを感じてくれたら嬉しいと、まっさらな気持ちで体育館のステージに立ちました。“本気”が伝わったら嬉しい…。終了後、1年生の女子の一団が控え室に「泣いてた子もいたよ。ありがとう」と言いに来てくれました。♪あなたのために祈りましょ〜や「花」がよかったとのことで、ちゃんと伝わったようで本当によかった!

 今回は11時本番で、音響さんは6時入り、バンドも近くのホテルに前泊しての早朝リハで大変でしたが、“学校”でのコンサートは大人のひとりとして、音楽家として、続けていきたいとしみじみ思います。

 ごきげんバンドは12月23日(土)に中野坂上のハーモニーホールで開くクリスマスコンサートの準備に入ります。この一体感で、クリスマスもホットなコンサートになりそうです。

 私の1年間の総決算、どうぞお聴きください。遠くの方もお聴きになれるよう、午後5:00開演です。

 さて、明日は東広島で新刊のセミナー。楽器店所属の先生みんなが、すでに全員本を読んで下準備をして待っていてくれるとのことで楽しみです。冷たい雨が上がりますように。

 21日の大阪のセミナーでも、ステキな出逢いがありますように!

 それではお元気で!

2006年11月19日 樹原涼子
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ピアノランド15周年フェアで

 いつもよりたくさんセミナーを開いているせいでしょうか。年末に向かって、もう秒読み態勢になったような気がしています。

 お元気ですか?

 11月2日は、いよいよピアノランドマスターコース10期生の講義が始まりました。きっと初回で緊張しているみんなのために、(ちょうどムジカノーヴァ12月号で、特集「音楽するカラダ」に、レッスンでできる身体作りを書いていたので)今回は座ってできるピアノのエクササイズいろいろからスタート。「毎回やってね!」と宿題にしたところ、筋肉痛になった人もいるようです(笑)。それから、1週間続けて「ピアノを弾くのが楽になった!」という人も。ピアノを長く、楽に弾き続けていくには、体力だけではなくてそのための身体作りも大切です。お医者様でピアニストの上杉春雄さんはじめ、いろいろな方がいろいろな角度からピアニストの身体を考えるなんて、おもしろい特集になりそうです。

 そんなわけで、いつものマスターコースとは始まり方も少し違いましたが、このあと今期はどんな風に進んでいくのか、自分でも楽しみです。毎回、全力投球あるのみ!
 
 11月7日は福岡で新刊のセミナー。9日は国立で“The Four Seasons”の弾き語り公開レッスン。4人の出演者はよく準備してあって中身の濃いレッスンになりました。そして、レッスン後さらに表現力がup! 会場のみんなも感動したようで、涙を流しながら聴いていた人もいたそうです。10年前は、ピアノの先生の弾き語り公開レッスンをするなんて、考えられませんでしたが、ピアノランドが普及してノン・ジャンルでピアノを教えていくことを提唱し、各地で歌い続けて…その積み重ねで、ピアノの先生の世界も変化してきたのかなと嬉しくなりました。

 「人前で力を発揮するコツ」に勇気づけられたとアンケートにありましたが、人前での演奏が楽しめるようになれば、その人のレッスンの質も変わるはずです。12月7日は、“The Four Seasons”のピアノ・ソロの公開レッスンで、曲は「夢のように 花のように」「花」「君は 君のままで」。11月聴きのがした方はぜひどうぞ!

 さて、来週からのスケジュールもすごい…。20日東広島、21日大阪で新刊セミナー。24日コード塾、27日長崎、28日福岡、29日小倉で「プレ・ピアノランド2」と続きます。みなさんと、どこかでお目にかかれますように!

 お元気で!

P.S. それから新刊「ピアノを教えるってこと、習うってこと」の感想の追加です。

2006年11月15日 樹原涼子
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こんにちは!

 秋晴れの文化の日、久しぶりにオフィシャルな予定がなく、自宅でゆっくり過ごしています。お元気ですか?

 前回は10月27日の徳島でのセミナーの 直前にホテルで書いていたのでしたっけ。徳島の町はどこにいても空が広くて、吉野川のゆったりとした流れを眺めながら深呼吸。映画のロケが続いているそうで、なるほど、と思います。

 今回は新刊の「ピアノを教えるってこと、習うってこと」をテーマに、ピアノ教育の原点、あり方を考えるセミナー。先生たちと問題意識を共有できて、あたたかい気持ちで終えました。さっそく、12月か1月には勉強会も開講できそうです。

 東京から離れた人口の多くない地域では、どうしてもセミナーやコンサートの数も少なくなってしまいますが、それがそのまま生徒たちにとってのハンディにならないようにするためには、先生が勉強するしかありません。遠くまでセミナーにでかけたり、勉強会を開講することの大きな意義を改めて感じます。

 10月30日は高岡で、31日は金沢で(非公開)「プレ・ピアノランド」のセミナー。前日夜、富山空港から高岡までのバスの乗客は私ひとり、貸し切り! 高岡ではお一人の方を除いて私のセミナー初体験ということで、“二段階導入法”の話にみなさん驚かれたようでした。参加者の半数以上の約30名が勉強会希望と、ものすごい意欲に感動した旅でした。また、次の機会が楽しみです。

 翌日は金沢。金沢駅の斬新なデザインにびっくり! セミナーでは、連日の過密スケジュールとホテルでの長時間執筆のせいか、いきなり咳が止まらず、本当に困りました。水を飲んで立ち直ってからは大丈夫でしたが、気をつけなければ…。ここでも、初めてお会いする方が多く、「ピアノランド」は使っていても、「プレ・ピアノランド」や「たのしいテクニック」を併用している割合は低く、メソッドとして使いこなして効果が上がることを願って話をしました。

 こうして、いろいろな所を続けて訪れると、その地域でのピアノ教育の現状がわかるのでとても勉強になります。地域によっても先生方の悩みは異なり、私が伺うことで少しでもその悩みに寄り添えれば、と思います。

 今回の旅で嬉しかったのは、10年近く前にセミナーでお世話になった方と再会して励ましていただいたことです。まだ発展途上だった頃の私が、今はメソッドを体系にして、本を書き、15周年のフェスティバルを開くところまで来たことをとても誉めてくださって、「せっかく5ヶ所でやったのなら、大変かもしれませんが続けることも大切ですよ」と、貴重なアドバイスをいただきました。
「来年は東京だけ」と一旦決めた心が、ぐらぐら揺れ始めました。どうしよう…。
15周年だから頑張れたような気がしていたのですが、待っていてくれる子どもたちがいたら、手伝ってくれる仲間がいたら、また出来るかしら…。

 この件に関して、みなさんからのご意見をメールでいただけたら幸いです。お待ちしています!

 お元気で!

2006年11月 3日 樹原涼子
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