樹原涼子ようこそピアノランドへ!

 
 
 


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みなさん、お元気ですか?

 急に冷え込んできましたね。ちょうど寒くなった3日(土)、西東京の上向台小学校でPTA主催のコンサート(子どもとその保護者対象)に招かれ、「ピアノランド」から「The Four Seasons」、リクエスト曲や指の体操まで、楽しく演奏してきました。

 楽屋、舞台そで、ピアノの横にもストーブを置いて万全の準備でしたが、それでも鍵盤は氷のように冷たく、指先から骨まで冷たくなっていくようでした。体育館はどこも寒いですよね。でも、リクエスト曲の「音楽のおくりもの」は、子どもたちと大合唱になったし、指の体操では盛り上がり、休憩中には「僕、さいごにとんぼのメガネ弾きたい」「僕はねこふんじゃった!」「ピアノランドのたからのダンジョン!」とたくさんの子どもに囲まれて、「かわいい!」と思わず笑みがこぼれました。

 この日感動したのは、PTAのお母さん達の心のこもった細やかな心遣いと校長先生のお話でした。コンサート前に子どもたちに向けて「静かにしなさい」ではなく、「あるゴルフのトーナメントで最後の一打を打とうとした瞬間にギャラリーの携帯電話がなって、その選手は打つのをやめてしまいました。しばらくたってもう一度やっと集中して打ったときには残念ながらはずれてしまいました。皆さんも大切なところで集中を妨げるということのないようにしましょう」という内容の簡潔なお話でした。コンサートだから静かに…ではなく、演奏者の深い集中を妨げないように、というのはとても本質をついたアドバイスです。なぜ、そうした方がよいのかをお説教でなく伝えられるステキな校長先生を見習いたいなと思いました。

 翌週は音大受験生と音大生のレッスン、ピアノランドスクールの生徒達のレッスン、マスターコース卒業生のレッスンなどが続き昨日はマスターコースの今年最後の講義でした。年齢やキャリアに関係なく、“たくさんのピアノを弾きたい人たち”に出逢い教えるチャンスを得たことで、たくさんのことを教えられてきたなと改めて思うこの頃です。みんなが苦労しているところを見て、「それってこれが原因かも…」「こうやったらうまくいくはず!」と、役に立ちたい一心でノウハウを考えてきました。そして、それを伝えながら新たな発見をする繰り返し。昨日は、マスターコース受講生のコードネームの分析力やポリリズムのコントロール力など、はじめの頃と比べて(現在23回め)驚くほど力がついていることにアシスタント達も目を丸くしていました。共に学ぶ喜びを感じられるのは本当に幸せなことです。

 さて、みんなのレッスンはともかくとして、今年は自分のコンサートの練習やリハーサル時間も何とか確保しています。昨夜、ギターとピアノで演奏するラグタイムが1曲できて“Snow Valley Rag”と名づけました。クリスマスにはこんなノリノリの楽しい曲が初演できる、やったね! コンサートのたびにやっぱり“初演”があった方がやる方も聴く方も楽しいですよね。あと2週間、もう1曲できるといいんだけど…。今回は遠方から泊まりがけで聴きに来てくださる方も多いのでたっぷり楽しんでいただかなくちゃ。

 では、そろそろ忘年会シーズン、飲み過ぎ食べ過ぎにお気をつけて。

2005年12月 9日 樹原涼子
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