樹原涼子ようこそピアノランドへ!

 
 
 


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お元気ですか?

 11月は何回か体調を崩しかけては持ち直すという繰り返しの中、ムジカノーヴァの連載やピアノランドメイトをやっと書き上げることができました。せっかく予約したインフルエンザの予防接種も風邪気味で延期してしまい、本番の多い月は疲れないつもりでもやっぱりゆっくり休む日も必要だわとちょっと反省。あっという間に12月22日のクリスマスコンサートも近づいてくるし!

 でも、嬉しい連絡が入りました。「樹原涼子“The Four Seasons”ベスト・セレクション」が、なっなんと発刊2ヶ月で増刷が決まりました!こんなスピードは、「ピアノランド」を思い出すなぁ。ピアノを弾く人からは、「初めてコードネームがわかり易いと思いました」「おもしろい」とたくさんの手紙が届き始め、ピアノを弾けない人でもピアノソロのCDはもちろんエッセイ、写真、物語風コード解説まで楽しんで読んでくださっているそうです。楽譜集とはいえ読み物の分量が多いこともよかったかもしれません。とにかく、珍しい本だし難しすぎないかと心配もしたので、喜んでくださる方の声を聞き、重版の知らせを聞いて嬉し涙です。

 そう言えば、友達へのクリスマスプレゼントにとセミナーやコンサートで何人もの方にサインをしましたが、その中で「幸せを分けてあげたくて」と言った方の笑顔が忘れられません。私の分身である曲たちが、誰かの部屋に置かれ、弾いたり歌ったり聴いたり読まれたりしているなんて、子どもの頃に夢見たことが実現したんだなと嬉しくなりました。

 小学生の頃、お気に入りの自作の曲をベートーベンの像が置かれた(発表会の記念品!)ピアノで弾きながら、「この曲、私しか知らないんだよね。楽譜に書いてみようかな。いつかショパンやモーツァルトみたいに印刷されて、日本中の人、世界中の人が弾いてくれたらどんなにステキかしら!」と思いついて興奮した日のことが思い出されます。

 昨日、20年来の友人である作編曲家A氏のお通夜があり、今朝はまぶたがパンパンです。彼の作品はアニメ曲が多く、日本はもとより海外でもとても売れていたので、作曲家として本当に幸せだったろうと思います。でも、早過ぎる。何回も一緒に仕事をしましたが、クセのある業界人の中にあって、心やさしいあたたかい人だった…。病室にもキーボードを持ち込んでいたそうだから、きっと天国でも作曲してるかな。

 生きるってこと、ものを作るってことの意味をとてもとても考えた昨日今日。嬉しいことも悲しいこともある毎日。

 あなたの一日を、大切に生きてくださいね!

2005年12月 2日 樹原涼子
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