樹原涼子ようこそピアノランドへ!

 
 
 


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みなさんこんにちは!

 ♪もういくつ寝るとお正月〜 の気分、そして街は忘年会たけなわ。うちの事務所は今日(26日)が仕事納め。1年間、猛烈な勢いで走ってきた私の両脇と後ろをしっかり支えてくれるスタッフがいればこそ、コンサート、セミナー、勉強会、ピアノ教室、楽譜の出版、CD制作、連載…と、何足ものわらじをはいてやってくることができました。小さな事務所でも夢は大きく、忙しくても楽しく仕事ができたことが幸せです。(私だけではなく、スタッフにとってもそうでありますように!)

 みんな、本当にありがとう!

 今日は絵門ゆう子さんが生放送で出演され、22日のクリスマスコンサートの様子も映るかもしれないとのことで「レディス4」という番組を初めて見ました。

 ちょうどコンサート前日の21日に出版された「がんでも私は不思議に元気」(新潮社)という本を昨夜読み終えたのですが、絵門さんが病気になってから多くの人の“がんは不治の病である”という先入観や心無いレポーターの取材に傷ついた話などが綴られていて、それが番組でどんな取り上げられ方をするのか気になっていました。でも、始まってみると司会の柴俊夫さんが心のこもった対応で絵門さんの話にじっくり耳を傾け、病気の話をするのに軽すぎず重過ぎず、興味本位でなく良い番組に仕上がっていたので嬉しくなりました。

 番組の中では、コンサートのリハーサルの様子から本番まで、絵門さん作詞の2曲「光る星があったから」と出来たてホヤホヤの「その手を胸に」がしっかり放映されました。作品にこめられた彼女の想いを私の曲にのせて伝えられたことが何より嬉しく、これからどんな作品が出来上がるか、また楽しみです。

 “今を大切に生きる”とはよく言いますが、そうか、私にとって音楽している瞬間はいつも“今を生きてる”から、だから音楽が好きなのかもしれない。

 子どもの頃、「さっきはこの小節を弾いていたのにもう、この小節だ。私が次の音をひいた瞬間、今弾いた音が過去になっていく…もうすぐこの小節を弾くときが来て、それが“今”で…」と、音楽が時間の芸術である不思議に魅せられたのをよく覚えています。演奏している瞬間はいつも“今”だから、そしてそれを聴いている人と一緒に味わい、その動いていく“今”を共有できるからエキサイティングなのだと思います。

 音楽以外でも、マラソンも水泳も今話題のフィギュアスケートも、選手たちが“今を精一杯生きている姿”に感動するから、応援せずにはいられないのですね。

 でもでも、そんな特別な“誰かの今”だけじゃなくて、料理を作っていてお酒やおしょうゆを入れた“今”や、おいしいお茶をごくりと飲んだ“今”や、窓を開けて外の空気を吸い込む“今”や、ほんとに“そこいらじゅうの今”が“今”として感じられることが生きてるってことなんだと、しみじみ思います。

 今年一年、どうもありがとうございました。みなさんへの感謝の気持ちと、全てのもの(例えば“今”)への感謝の気持ちでいっぱいです。どうぞお元気でよい年をお迎えください。

 では来年!

2005年12月26日 樹原涼子
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Merry Chrisitmas!

 日本中が凍える寒さ…お元気ですか?

 そんな寒さの中、昨日22日、中野坂上ハーモニーホールは暖かく幸せな熱気に包まれました。

 一年ぶりのクリスマスコンサート(当たり前だ!)のスタートは、ピアノ一本でバンド全員が歌う「願い〜クリスマスの日に」でスタート。楽器を弾かずハモる羽目になったメンバーは真剣そのもの。

♪僕たちだけじゃなくて 世界中の人達が 幸せになりますように 幸せになりますように〜

という小原孝さんの詞はクリスマスにぴったり。そう、そういう気持ちでこのコンサートを行うのだと客席にも伝わったと思います。バンドはピュアな気持ちでひとつになれて会場の気も集まって、「今日はうまくいきそう…」と、安心して幕を開けることができました。1曲めってとても大切ですね。

 中盤ではゲストの絵門ゆう子さんが登場、「光る星があったから」を歌ってトークタイム。私には書けないステキな詞の世界をいただいて、今回は共作の2作目「その手を胸に」も発表することができました。

♪わかるよ 泣きたい気持ち わかるよ 怒る気持ち わかるよ 悔しい気持ち でも おろそう その手を下に〜

どこまでも聴く人の気持ちに寄り添う絵門さんの詞です。絵門さんは最新刊「がんでも私は不思議に元気」のとおり、輝くばかりの美しさと笑顔!いつも私と同じくらいあちこちを飛び回っているので、一緒にいてもついご病気だということを忘れるくらいです。誰かの役に立ちたいというエネルギーが彼女を支えていて、ちゃんと天がそれをサポートしているのだとしか思えません。初めてのごきげんバンドとの共演の様子は、26日のテレビ東京系「レディス4」で紹介される予定です。

 そして、とうとうバンドメンバーによる樹原涼子プロデュースコーナー。パーカッション海沼さんのニューアルバムからの「アフリカの声」では、アフリカンビートに乗って好きな言語でアドリブをせよとの難しいご注文に何とか応え、久しぶりに見に来てくださったクリエーターの友人から「シャーマン(巫女)のようだった」!?とのお言葉をいただきました。

 ギターの中村さんと2人の「Snow Valley Rag」も楽しかったし、ベースの高尾さん提案の「Shiny Stockings」は「ジャズも似合ってる」「色っぽい」(←こういう反応はめずらしい!)とお客様から声をいただき、何とかドキドキのコーナーを終えました。こういう難しい注文に応じて練習してみると、大変ですが新しい自分の世界が広がるようでとても嬉しい気持ちになります。メンバーに感謝!

 その後「The Four Seasons ベストセレクション」から「花」のピアノソロ他3曲〜アンコールの「愛をとめて」までノンストップ1時間半の予定が1時間50分になって終了。そういえば10年前はステージの後倒れそうに疲れていたと思うのだけど、今では我ながら体力がついたものだと感心してしまいます。少しずつ肩の力も抜けてきたのか、秋から始めたスローストレッチの成果か、はたまた緊張しなくなったからなのかはわかりませんが、以前よりコンサートが楽しくなったことだけは確かです。

 今年一年のスケジュールを無事に終え、特に最後のクリスマスコンサートをとてもHappyな気持ちで終えられたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。おいでくださったお客様、支えてくれたスタッフ、バンドのメンバーや家族、友人そしていつもホームページに遊びに来てくれるみなさん、ほんとうにありがとうございます!

2005年12月23日 樹原涼子
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みなさんこんにちは!

 寒さも本番、明日のクリスマスコンサートの天気が気になりますが、晴れ女なので多分大丈夫かな。
 
 今日は嬉しいお知らせが届きました。
今年の3月26日に静岡の養護施設建設のためにチャリティコンサートが開かれたのですが、その後国からの交付金が出ないため凍結されたとの知らせがあり、心配していました。ところが先程、来年度の事業として交付金が出て「まきばの家」という名前で実現への道が開かれたとのお便りをいただきました。実現までにはまだまだ多くの努力が必要かとは思いますが、3月着工を目指すとのことです。
本当に良かった! チャリティコンサートにおいでくださった方、寄付を下さった方、応援して下さった方々に、この場でお礼とご報告を申し上げます。
 
 年末はみんな忙しく自分のことで精一杯かもしれませんが、でも、世界中の子ども達がひもじかったり、寒かったり、淋しかったり、危険な目にあったりしないで、自分を大切にしてくれる人と共に幸せな時間を過ごせるようにと願わずにはいられません。ほんの少しだけ、大人達が自分にできることを身の回り、縁のあるところで何かの形でできたらいいなと思います。

 明日も、そんな気持ちで「願い〜クリスマスの日に」「クリスマスには」「祈り」をはじめ、たくさんの曲を演奏します。祈りが天まで届きますように!

2005年12月21日 樹原涼子
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お元気ですか?

 師走、とはよく言ったものですね。

 昨日、22日のコンサートのバンドリハーサルをしました。「光る星があったから」を練習するために絵門ゆう子さんがリハ後半に来てくれたのですが、バンドのみんな、美女を前にちょっと緊張、鼻の下が長くなっていてかわいかった(笑)。

 同じ曲をharahara倶楽部と一緒にレコーディングしたとはいえ、ピアノ一本とバンドでは厚みが違うのでサウンドに慣れてもらおうと何回も練習したのですが、そのたびに少しずつ違う歌い方にtryしている意欲的な絵門さん!

 ピアノを弾きながらそれにあわせてコーラスをつけていく私の方が大変勉強になりました。そうか、いつもは私が引っぱって「ついてきて!」と歌っているわけですが、ボーカルを生かすバックをつけていく側にはあまり立ったことがなかったので、新鮮な経験でした。
作詞した本人の歌は、その思いが熱く伝わってきます。リハーサル中に「歌いながら感激で涙が出そう…」と絵門さん。
それは聴いている人も同じです!

 昨日はリハでテンションが上がったせいか、もう一編、絵門さんの新しい詞に曲が書けそうな気がして…できました!新曲が!
夜中に仕上げたので朝、再度チェックしてみましたが、うん、何だかいい曲かもしれない…(この“おめでたさ”がないと作品を発表するプレッシャーに負けちゃうんでしょうね)。詞のメッセージがすばらしく、今、この時代に必要なものがずっしりとこめられています。

 このところ、小原さんとの共作で味をしめたのですが、1+1=2以上になる気がしています。もう当日までリハーサルはないのですが、どうしても今度のステージにのせたいので当日リハで初演することにしました。絵門さんが曲を気に入ってくれるといいな〜(仮タイトル「その手を胸に」です)

 そうそう、お知らせがふたつ。朝日ニュースター12/20(火)の「ひとこと言わせて」という番組で「忙しい」をテーマに(笑)生電話インタビューで出演します(午後1:45〜)。また、12/26午後4:00〜TV東京系列 「レディス4」で12/22のクリスマスコンサートの様子が一部(絵門さんのところ)放映される予定です。

 でも、やっぱり生で、会場の空気の中で聴いていただけるのが一番です。今回は7時から休憩なしの1時間半ノンストップのコンサート。出演者全員で体調よく、今年最高のコンサートができるようにがんばります。

 で、こんな忙しそうなときになんですが、今読んでいる村上春樹の「意味がなければスイングはない」があまりにも面白いので、みなさんの冬休みの読書におススメです。
クラシックやジャズの大家からJポップまで、こんな風に音楽を聴き込んでいる人がいるなんて!音楽家にとっては嬉しさと恐怖が半々で…全く、こんなすごい感性を持っているから彼の本は世界中で読まれているんだと納得。途中、何回も爆笑してしまいましたが、これで疲れもとんでいったようです。

 それでは、お元気でお過ごしくださいね!

2005年12月13日 樹原涼子
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みなさん、お元気ですか?

 急に冷え込んできましたね。ちょうど寒くなった3日(土)、西東京の上向台小学校でPTA主催のコンサート(子どもとその保護者対象)に招かれ、「ピアノランド」から「The Four Seasons」、リクエスト曲や指の体操まで、楽しく演奏してきました。

 楽屋、舞台そで、ピアノの横にもストーブを置いて万全の準備でしたが、それでも鍵盤は氷のように冷たく、指先から骨まで冷たくなっていくようでした。体育館はどこも寒いですよね。でも、リクエスト曲の「音楽のおくりもの」は、子どもたちと大合唱になったし、指の体操では盛り上がり、休憩中には「僕、さいごにとんぼのメガネ弾きたい」「僕はねこふんじゃった!」「ピアノランドのたからのダンジョン!」とたくさんの子どもに囲まれて、「かわいい!」と思わず笑みがこぼれました。

 この日感動したのは、PTAのお母さん達の心のこもった細やかな心遣いと校長先生のお話でした。コンサート前に子どもたちに向けて「静かにしなさい」ではなく、「あるゴルフのトーナメントで最後の一打を打とうとした瞬間にギャラリーの携帯電話がなって、その選手は打つのをやめてしまいました。しばらくたってもう一度やっと集中して打ったときには残念ながらはずれてしまいました。皆さんも大切なところで集中を妨げるということのないようにしましょう」という内容の簡潔なお話でした。コンサートだから静かに…ではなく、演奏者の深い集中を妨げないように、というのはとても本質をついたアドバイスです。なぜ、そうした方がよいのかをお説教でなく伝えられるステキな校長先生を見習いたいなと思いました。

 翌週は音大受験生と音大生のレッスン、ピアノランドスクールの生徒達のレッスン、マスターコース卒業生のレッスンなどが続き昨日はマスターコースの今年最後の講義でした。年齢やキャリアに関係なく、“たくさんのピアノを弾きたい人たち”に出逢い教えるチャンスを得たことで、たくさんのことを教えられてきたなと改めて思うこの頃です。みんなが苦労しているところを見て、「それってこれが原因かも…」「こうやったらうまくいくはず!」と、役に立ちたい一心でノウハウを考えてきました。そして、それを伝えながら新たな発見をする繰り返し。昨日は、マスターコース受講生のコードネームの分析力やポリリズムのコントロール力など、はじめの頃と比べて(現在23回め)驚くほど力がついていることにアシスタント達も目を丸くしていました。共に学ぶ喜びを感じられるのは本当に幸せなことです。

 さて、みんなのレッスンはともかくとして、今年は自分のコンサートの練習やリハーサル時間も何とか確保しています。昨夜、ギターとピアノで演奏するラグタイムが1曲できて“Snow Valley Rag”と名づけました。クリスマスにはこんなノリノリの楽しい曲が初演できる、やったね! コンサートのたびにやっぱり“初演”があった方がやる方も聴く方も楽しいですよね。あと2週間、もう1曲できるといいんだけど…。今回は遠方から泊まりがけで聴きに来てくださる方も多いのでたっぷり楽しんでいただかなくちゃ。

 では、そろそろ忘年会シーズン、飲み過ぎ食べ過ぎにお気をつけて。

2005年12月 9日 樹原涼子
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お元気ですか?

 11月は何回か体調を崩しかけては持ち直すという繰り返しの中、ムジカノーヴァの連載やピアノランドメイトをやっと書き上げることができました。せっかく予約したインフルエンザの予防接種も風邪気味で延期してしまい、本番の多い月は疲れないつもりでもやっぱりゆっくり休む日も必要だわとちょっと反省。あっという間に12月22日のクリスマスコンサートも近づいてくるし!

 でも、嬉しい連絡が入りました。「樹原涼子“The Four Seasons”ベスト・セレクション」が、なっなんと発刊2ヶ月で増刷が決まりました!こんなスピードは、「ピアノランド」を思い出すなぁ。ピアノを弾く人からは、「初めてコードネームがわかり易いと思いました」「おもしろい」とたくさんの手紙が届き始め、ピアノを弾けない人でもピアノソロのCDはもちろんエッセイ、写真、物語風コード解説まで楽しんで読んでくださっているそうです。楽譜集とはいえ読み物の分量が多いこともよかったかもしれません。とにかく、珍しい本だし難しすぎないかと心配もしたので、喜んでくださる方の声を聞き、重版の知らせを聞いて嬉し涙です。

 そう言えば、友達へのクリスマスプレゼントにとセミナーやコンサートで何人もの方にサインをしましたが、その中で「幸せを分けてあげたくて」と言った方の笑顔が忘れられません。私の分身である曲たちが、誰かの部屋に置かれ、弾いたり歌ったり聴いたり読まれたりしているなんて、子どもの頃に夢見たことが実現したんだなと嬉しくなりました。

 小学生の頃、お気に入りの自作の曲をベートーベンの像が置かれた(発表会の記念品!)ピアノで弾きながら、「この曲、私しか知らないんだよね。楽譜に書いてみようかな。いつかショパンやモーツァルトみたいに印刷されて、日本中の人、世界中の人が弾いてくれたらどんなにステキかしら!」と思いついて興奮した日のことが思い出されます。

 昨日、20年来の友人である作編曲家A氏のお通夜があり、今朝はまぶたがパンパンです。彼の作品はアニメ曲が多く、日本はもとより海外でもとても売れていたので、作曲家として本当に幸せだったろうと思います。でも、早過ぎる。何回も一緒に仕事をしましたが、クセのある業界人の中にあって、心やさしいあたたかい人だった…。病室にもキーボードを持ち込んでいたそうだから、きっと天国でも作曲してるかな。

 生きるってこと、ものを作るってことの意味をとてもとても考えた昨日今日。嬉しいことも悲しいこともある毎日。

 あなたの一日を、大切に生きてくださいね!

2005年12月 2日 樹原涼子
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