勉強。それは、知りたいことを突き詰めていく面白さだ 1

勉強するってなんでしょう?

言われたことをするのが勉強、しなくちゃいけないのが勉強?

いえいえ、そんなことはないはずで、勉強というのは知りたいことを突き詰めていく面白さそのものではないかと。

何となく周りに流されて生きているときには勉強したいことがみつからないことがあります。

義務教育は、国や親が子供に勉強させる義務がある、という意味で、子供には教育を受ける権利があるのに、もしかして勉強が義務だと思っている人がいるかもしれない……というのは脇に置いて……。

本当の勉強の面白さに触れずに一生を終えてしまわないように生きていきたい、という話をします。

 


写真:ヒダキトモコ

 

●勉強というのは知りたいことを突き詰めていく面白さそのもの

かなり昔のことですが、ある日私はテレビでホルショフスキーのドキュメンタリーを見ました。その日から、私の新たな勉強が始まりました。スケールの魅力に取り憑かれたのです。
それまでと、世の中の見え方が変わるほど、私を変えたきっかけと言っていいと思います。
今でも思い出すと涙がでそうになります……。

その話の前に、子供時代のことに触れます。
子供の頃、スケール練習は私にとって「しなくてはいけない」ものでしかありませんでした。
ちっとも美味しくないのに「栄養があるから、体にいいから食べなさい」と言われているような、ありがた迷惑なものの代表で、それは多くの練習曲もそうでした。
私は、自分が弾きたいものしか弾きたくなかったけれど、ハノン、練習曲、バッハ、曲という順序で毎日習慣となっていたので(そう、歯磨きみたいに!)、それらを1時間ですませ(小学校の頃の練習時間)、あとは、ピアノで思う存分弾きたいものを弾いて遊んでいました。

今思えば、そのころの訓練(というより習慣)のおかげで、何調でもスラスラ弾けたり指が動くようになったりしたのだけれど、ピアノを弾く人の多くは、多かれ少なかれ通った基本練習の時間。それは、楽しかったでしょうか?

当時の私は、楽しいと思ったことはなかったかな……。
ハノンの練習の意味を理解しないまま、訓練と思って一定のことをすませただけ。
そんなものだと思っていたのです。
とくに、その中に喜びを見出すという考えもなく、合格してもそれは別に嬉しいことでもありませんでした。
我慢しながらでも練習してよかった、とは思います。

けれど、今は楽しくてしょうがないのです。
頼まれなくてもスケールを弾いていたい。時間があればいつまでも。
もちろん、当時と同じテキストを使っているわけではありません。
私が大発見をしたあと、何年もかかって書いたものを弾いています。
それを、自分でも毎日学び、日々実践しています。
楽しいのです。
嫌なことがあったら、この本のどこかを開いて集中するとたちまち憂鬱な気分は飛んでいきます。

スケールを弾くと、自分のことがよくわかる気がします。
バレエのバーレッスンのようなものでしょうか。
その日の体調や、心の様子もわかる。
その一音の在り方について、心が集中していくのが楽しい。
スケール練習をすると、音だけではなく、心のキメが整ってくる、とさえ感じています。
世界と音楽と私の接点として存在するものを私は見つけたのです。
私をそこまで変えたものは何か、勉強の楽しさに出逢わせてくれたのは何か、このつづきは明日、ご覧ください。

 

『ピアノランド スケール・モード・アルペジオ』音楽之友社
ピアノランド スケール・モード・アルペジオ

2018年 4月 4日(水)

音感教育とテクニックの融合を!

話題の『ピアノランド スケール・モード・アルペジオ』応用編
〜バッハ インヴェンションへの扉を開ける〜

10:30〜12:45

カワイ表参道(東京都渋谷区)
カワイ表参道
TEL03-3409-2511
樹原涼子
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