ピアノランドフェスティバル東京公演! 詳細レポートです♪

ピアノランドフェスティバル東京公演! 詳細レポートです♪

8月3日のさくらホールは、ちょっと魔法がかかっていたかもしれません。
小原孝さんにはあらゆるコーナーで演奏や演技をしていただき、木原浩太くん、樹原孝之介、私も、いつもの何倍も頑張った気がします(笑)。

12日に熊本公演を控え、9月発売の書籍『もっとピアノが好きになる! 樹原涼子からあなたへ “贈る言葉” 300選』の校正中なので、時々日記のレポートをどうしようと思案していたましたが、ピアノランドメイトの取材をお願いしていた豊永泰子さんのレポートをwebでも掲載することに決定! 当日の様子をじっくりとご覧くださいませ。では、まずプログラムを先にご紹介します。

 

 

録音応募プロジェクトで全国から選ばれた子供たちです!

【録音応募プロジェクトで選ばれた子供たち】

♪作曲部門

関谷真菜(小1)埼玉県「みんなくだもの」作曲 関谷真菜
果物に可愛い名前をつけて魅力的な曲ができました! 私がメロディを弾いて、真菜さんが歌を歌い、拍手喝采♪

森藤優斗(小2)愛知県「春まつりのきょく」作曲 森藤優斗
二声のピアノ曲を作曲。それを、別の楽器で合わせたら? と、鍵盤ハーモニカとアルトリコーダー(猪本小弓先生)で見事に演奏!

水谷心音(小3)三重県「Go Go Let’s Go!!」作曲 水谷心音
ビートのあるノリノリの素敵な曲ができました。表情豊かな演奏に、大きな拍手が沸き起こりました♪

♪連弾部門

賀集龍平(小3)北海道「うかれたきょうりゅう 」「ピアノランド④」より
ピアノを弾くのが嬉しくてたまらない!という気持ちが溢れるきょうりゅう組曲らしい演奏です。憧れの小原先生の伴奏で。

森川真愛(小5)兵庫県「いかないで 」「こころの小箱」より
「いかないで」という気持ちを自分なりに掘り下げて、響く音を目標に演奏できるよう頑張りました。作曲者との連弾で。

 

演奏が終わった笑顔!一言インタビューでは、みんな「楽しかった!」そうです。
(保護者のみなさんの承諾を得て掲載しています)

 

 

こちらは、豊永泰子さんのレポートです。当日のスナップ写真は、最後にあります。

 

ピアノランドフェスティバル2017東京公演リポート

豊永泰子

ピアノランドフェスティバルと言えば、毎年灼熱の太陽の下、意識朦朧としながら会場に向かうのが常でしたが、今年は湿度が低く気温も30℃を下回るという快適さ。意気揚々と渋谷区文化センター大和田さくらホールまで行ってまいりました。
会場に到着すると、すでにロビーはたくさんの人とボランティアスタッフで活気に溢れていました。ボランティアスタッフさんに真ん中付近の良い席を見つけていただき、開始を今かと待ちわびます。樹原先生が颯爽と舞台に上がり、フェスティバルが始まりました!

まずはピアノランドの人気曲パレードのコーナー。小原孝さんと樹原先生が、物語仕立てで次々となじみ深いピアノランドシリーズの名曲を演奏します。おやつ(ドドドドドーナツ)でお腹いっぱいになったから公園に遊びに行こう!(ゆうぐれのすべりだい)遊んでいたら夕方になったよ(きてごらん みてごらん)夜は不思議なことが起こるよね。オバケが出たらどうしよう?(オバケやしき)あら?ここは魔法の国?(不思議の国のピアノランド)最後はマーメイドの夢を見て(Little Fantasy)素敵な魔法がとけないうちにぐっすりおやすみなさい。

次は録音応募プロジェクトで選ばれたこども達の演奏です。作曲と連弾部門、全員堂々と美しい音で演奏できました。
作曲部門は3名の出演者の演奏がありました。のびやかな声でパイナップルのパイちゃん♪と歌う「みんなくだもの」、ピアノ曲として作曲したけれど、他の楽器でも美しく響き合う二声の曲「春まつりのきょく」はアルトリコーダーと鍵盤ハーモニカの二重奏で。「Go Go Let’s Go!!」は粋なブルース進行が大人っぽいね!
連弾部門からは2名の出演者。この曲が大好きで大好きで弾きたい!という気持ちが伝わってくる楽しい「うかれたきょうりゅう」は小原孝さんとの連弾!Wow! 樹原先生がセコンドを弾いた「いかないで」は、聴いていて、ああ、終わらないで、行かないで…と祈るような気持になりました。発表会ともコンクールとも違うフェスティバルで演奏したこども達、それぞれお家に帰ってからどんな風に思い出すのでしょうか。今日の演奏がこれからの音楽生活にとても大きな影響をもたらすことでしょう。5年後、10年後がとても楽しみです。

さて、見た目はおとな、頭脳はこどもの、永遠の一年生おばらたかし君の登場です! 年に1回のレッスンに毎年遅刻するおばら君。鉄板ギャグでこども達をゲラゲラ笑わせつつも、今年の教材「スケール・モード・アルペジオ」のはハ長調とイ短調のスケールを、とてつもなく変→とてつもなく美しく会場に響き渡らせます。本当はね、スケールはこんなに美しいのですよ。皆聴けてよかったね。

大勢のこども達を舞台に上げて「ぱっちんふわーっ」「ぶらぶら体操」をした後は、小原孝さんの新譜「小原孝 ブルクミュラーを弾く」よりアラベスク、バラードなどの他、バター付きパン、今何時?といった小さな名曲を「ピアニスト小原孝」として演奏しました。聴きなれていたはずの曲達が、豪華絢爛に響きます。そして迫力の「ラ・カンパネラ」の演奏で第1部は幕を閉じました。

休憩を挟んで第2部です。ここからはおとなの時間だったように思います。
樹原先生の生まれたてほやほやの新作「風 巡る」より「小さなお伽話」「巡る」の2曲。木原浩太さんのコンテンポラリーダンスと小原孝さんのピアノ演奏のコラボレーションです。「小さなお伽話」は初演でいきなりダンスとのコラボレーション。照明を落とした舞台の上手から浩太さんが小さな小さなライト持って登場すると、何か様子が…?足元を照らす小さな灯り…踏んでしまった。踏んでいいの?体を照らされ、えっここにあるの?地面に降りて、向こうに輝いているけれど、触っていいのかな。持て余すような、畏れるような、まとわりついてうっとうしいような、でもそれが何なのか確認したいような、それはこどもの時には当たり前に持っていたような…。それを取り戻すこともできるのだけど、どうしてこんなに臆病になってしまったのだろう。ダンスにひきこまれ、遠い遠い自分の過去―生まれる前のどこかの時間に心を飛ばしているうちに終わったのですが、拍手をすることもできないほど集中していたことに気づきました。まるで現実の時間と過去の時間が同時に流れていたようです。せっかくの初演を耳にしたのに、あまりにも音楽とダンス世界観がピッタリすぎて音楽を覚えていません。忘れてしまったわけではなく、今はただ、小さな灯りと共に胸の奥に封印されているような気がするのです。

「巡る」では、舞台は明るくなり、まるで風のように浩太さんが舞台で踊ります。腕を伸ばし、足は床を蹴り、重力を感じさせないジャンプ!ホールという閉じられた空間のなかで空気を動かし風を作る。まっすぐに伸びた手足が光を混ぜる。ダンスの感想を言葉にするのはとても難しく、きっと見る人によって感じるものがまったく違うと思います。だからこそ皆さんにぜひ見ていただき、どんな風に自分の心が動いていくのか体感してほしいと思います。

「ふたりで弾こう!ピアノびっくり箱2」よりでは、樹原孝之介さんの新作から3曲、小原孝さんとの楽しい連弾コーナーでした。1つの曲(メロディー)に2通りの伴奏をつけることにより、同じ曲でもこんなに雰囲気が変わるんだ! という発見ができる曲集です。人間いつのまにか、とかくこうするべき、あのようにあるべしという固定観念に囚われがちなので、自分の殻を打ち破るためにもびっくり箱シリーズはお薦めです。意外なボイシングの連続で戸惑うかもしれませんが、生徒さんと連弾に挑戦してみてください。きっと楽しい発見ができると思います。

そして本公演の白眉と断言したい「樹原涼子 捧げる」のコーナー。父に捧げる「やさしいまなざし」、母に捧げる「Happy Life」、俺の屍を超えてゆけ2より主題歌「WILL」。
「やさしいまなざし」ではほんの一瞬、樹原先生が16歳の少女のような表情をなさっていたように見えました。母でも妻でもなく、両親のこどもである涼子ちゃん。おとなの樹原先生に、時間が巻き戻ってこどもの表情が重なっていたような…
Happy Life
では孝之介さんがバックコーラスで参加。両親から生まれたこどもと、そのこども。こうして命がつながって続いて行く。素敵だね、あたたかいね、でもちょこっと寂しいね…。先生、泣かないかな?大丈夫かな?と心配していたら、私と会場の皆さんの方が先に涙腺決壊してしまいました。
WILL
は未来、生前の意思、遺志、遺言書、決意、遺すもの。そんな意味があるそうです。作曲した孝之介さんのピアノと樹原先生の歌のアンサンブル。親子であり、よきライバルであり、共演者。綺麗な理想と、綺麗ごとだけでは成立しないこの世の理が凝縮されている1曲でした。本当に、この世はすべてひっくるめて美しいのだということを忘れてはならないのです。

締めくくりはHARA HARA倶楽部「星になって」「虹」の2曲。「虹」は樹原先生と小原さんがヴォーカル、孝之介さんのピアノ、浩太さんのダンスという豪華な共演!くるくると踊る浩太さんの白い衣装が翻り、太陽の光、優しい雨の色、花の香り、音符…七色の幸福がスプリンクラーのように放射されているようでした。♪にじはま~るく~ぼくらつなぐから~~♪からのアンコール♪あえてよかったね♪

なんと美しい幕引きでしょう。でも、まだまだピアノランドの夏は終わらない。来週は熊本公演です!

平成29年8月3日 豊永泰子

 

今年も、沢山のピアノランドメイト会員の方がお手伝いしてくださいました。ありがとうございます!

 

開演前の折り込み作業中にパチリ♪

 

今年も沢山の子供たちがピアニスト体操に参加しました。(画像を荒くしています)

 

新刊『風 巡る』の表紙を描いてくださった本間ちひろさん、何度かコンサートでご一緒したアナウンサーの村上信夫さんも駆け付けて下さいました。

 

終演後、スタッフのみなさんと集合写真。音楽之友社の皆様、ピアノランドメイト会員の皆様、大変お世話になりました! 小原さんは楽屋で打ち合わせ中。

 

そして、偶然にも帰り道で嬉しい再会♪

 

ご来場いただいた皆様、この日、この時、この空間を共有できましたことが心から嬉しく、重ねて御礼申し上げます❣️

 

東京のみ8月3日先行発売となりましたが、各地で発売になります。4年振りのピアノ曲集『風 巡る』、どうぞお手にとっていただけましたら幸いです。

 

今年のピアノランドフェスティバルは、あと一公演のみ。ピアノランドフェスティバル熊本特別公演にも、どうぞお出かけくださいませ。

2017年 8月 12日(土)

ピアノランドフェスティバル2017 vol.18 熊本特別公演NEW

~樹原涼子と復興を応援する仲間たち~

開場:13:00 開演:13:30

熊本地震で被災した方をピアノランドフェスティバルにご招待する取り組みをしています。1500円でお一人をご招待することができます。ご協力いただける方は、どうぞよろしくお願いいたします。上のリンクに振込方法のご案内があります。

樹原涼子
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