ミューザ川崎でオーケストラと「花」を共演♪ JAPAN Studio 音楽祭

オーケストラと共演するのは2年ぶりのことで、ミューザ川崎シンフォニーホールには初めての出演、楽しんできました。

ゲーム音楽を集めたオーケストラのコンサートが各地で盛んに行われていますが、今回も様々な経験ができた貴重な一日となりました。

いつもは主催者側で忙しくしているうちのプロデューサーも、昨日はゲストなのでずっとカメラを担いで私を追いかけてくれたので、写真で一日を振り返りながらレポートします。

 

 

1999年に発売され大ヒットしたゲーム「俺の屍を越えてゆけ」は名作として今も人気があるゲームで、私は全編の音楽を担当しました。

今回は、東京室内管弦楽団とコンチェルト形式でピアノを弾きながら、その主題歌の「花」を歌いました。。

イベント名は「GAME SYMPHONY JAPAN 23rd CONCERT」。

SONYのプレイステーションの歴代のゲームから人気曲をピックアップしてのコンサートとのこと。

 

日頃は執筆やピアノのセミナー、コンサートをしていて、もちろん歌も歌いますが、それはあくまで樹原涼子としての活動の一環です。

でも、ゲーム音楽の世界に来ると”俺屍の「花」の樹原さんの生歌が聴ける!”と楽しみにしていただいているので、皆さんをがっかりさせるわけにはいきません。

絶対に失敗が許されない本番で、その重みをヒシヒシと感じる現場です。

リハーサルは本番の前日のみ、指揮者の志村健一さん、東京室内管弦楽団のみなさんとも初顔合わせ。

この日は他の仕事は入れず、スコアのチェックやウォーミングアップに集中しました。

 

今回のセッティングは、オーケストラの手前にピアノを置く通常のピアノコンチェルトの位置ではなく、オーケストラのど真ん中にピアノが置かれて指揮者と向かい合う位置にピアノが置かれています。

 

今日のオーケストラの配置図

 

PRESS STARTのときは芸術劇場で通常の位置でしたから、左側からの100人のオーケストラの凄い音圧に対抗するような気持ちで演奏した覚えがありますが、今回は全く違う聴こえ方で面白い体験ができました。

オーケストラの一員となり、オケの音に包まれ、溶け合い、一体となりながらもリードしていく、と言ったらいいでしょうか。

私のすぐ後ろからは木管の生音が息遣いまでよく聞こえ、各所でのやり取りが楽しめます。

 

当日リハーサル風景 ミューザ川崎のコピー

 

あらゆる楽器がいつも聴いている方向とは違う所から聴こえて来ます。

そうか、オケの人はこの中で弾いているのですね、いつも。

生きて動いている音の海。その真ん中にいるのは、なんて幸せなんでしょう。

客席から聴くのとも、CDで聴くのとも違う音像というのでしょうか。音の位相も違う。

 

20170503リハーサルミューザ川崎 オケの真ん中で

 

とにかく、登場してすぐに歌えるようにマイクや譜面台の角度や椅子の高さを決め、ドレスで通れるようにモニター位置の調整をお願いしてリハを終え、開場前に再チェック。

リハーサルを聴いた次男孝之介から、会場での聴こえ方を確認して(ステージで聴く音と会場に届く音のバランスは違うのでここが大切!)本番に挑みます。

 

さすがミューザ川崎は楽屋からステージまでの動線がとてもよい上、控え室にグランドピアノがあって指慣らしも声出しも十分にできます。

 

楽屋にグランドがあるよ

 

自分のコンサートでは十数曲歌うので、始まったらどんどん声が出て来るのだけど、1曲だけいきなり歌うので心も体も声も、楽屋で温めます。

 

楽屋でウォーミングアップ ミューザ川崎のコピー

 

その頃、Tシャツやグッズ、CD等を手に入れようとロビーでは物販に長蛇の列だったそうで、これは休憩中も列が途切れず大変だったそうです。

「花」のピアノソロ、弾き語り、オルゴールバージョン収録の『The Four Seasons ベスト・セレクション』の楽譜や、歌の別テイクのCDThe Four Seasons〈spring〉も並びました。

 

もう売店に! The Four Seasons ベスト・セレクション♪

 

さぁ、いざ出発!

 

楽屋にて 出番前にのコピー

 

出番前ですが、司会の結さん(真ん中)、出番を終えたばかりの奥山佳恵さん(右)とパチリ。

 

司会の結さん、奥山佳恵さんと

 

もうすぐです。集中してます。

 

出番前 ミューザ川崎のコピー

 

本番の写真はさすがに撮れなかったので、リハーサル遠景を。

 

ミューザ川崎 当日リハ遠景

 

今回は、外山和彦さんのオーケストラアレンジをリクエスト、イントロと後奏は自由に弾かせていただくという形で演奏しました。

芸術劇場でのPRESS STARTと同じスコアを使いながらも、指揮者、オーケストラ、ホール、私の気持ちもまた同じではないので、違った味わいの演奏が生まれてきます。

演奏は一期一会ですね、本当に。

だからこそ、聴いていただいた皆様への感謝が募ります。

 

演奏後のインタビューでは、結さんから「ゲームの世界とぴったりの曲ですね」と言っていただきましたが、ゲームに合わせて書いた曲ではなく、曲を聴いたゲームデザイナーの桝田省治さんが「今書いているゲームにぴったりだから主題歌に頂戴!」と楽屋にいらしたことをお話ししました。

コアなファンの方には有名な話ですが、初めての方もいらっしゃるので、これはお約束みたいな質問。

「この曲を桝田さんが見つけてくださったおかげで、ゲームファンの皆さんに「花」が長く愛されることになってとても嬉しい。こうして応援してくださる皆様のおかげです」と感謝を伝えることができました。

 

そう、ゲームファンの皆さんの楽曲への思い入れは半端ではありません。

これからのオーケストラが生き残る道の一つとして、ゲーム音楽というフィールドはとても重要だと思っています。

クラシックファンとゲームファンのどちらもが納得できるような質の高い楽曲がどんどん生まれ、愛されていくことが大切なのではないでしょうか。

 

いつも驚くのは、クラシックのオーケストラコンサートに行くとお客様の年齢層が高く、楽章の合間には咳払いが続くのに慣れているのですが、ゲーム音楽の場合は若いお客様が中心で、曲間に咳払い一つなく、固唾をのんで次の一音を待っている雰囲気で、寝ている人もほぼいません。

どのコンサートでも客席のマナー、集中度が高く(チケット高いですし、一音も聞き漏らしたくない気持ちが伝わってきます)、それはオーケストラの方も感じていらっしゃるのではと思います。

 

 

そういえば、昨年のクリスマス時期に行われたJAGMOの公演では、樹原孝之介作曲の「俺の屍を越えてゆけ2」から11曲が演奏され、オーケストラと和楽器の見事なコラボレーションに感動しました。

これからは音楽の世界も、守って行くだけではなく、足し算、掛け算で新たな聴衆を獲得していきたいものです。

 

 

アニメ音楽もそうですが、これから、現代音楽と娯楽と言われてきた分野との境目がどんどんなくなり、音楽的なクオリティの高いものが生まれて来る予感がします。

というか、そうなってほしいと、そうならなければと、音楽家の一人として強く思います。

 

 

 

オケのチェリストの方が前日のリハーサルの時に、「俺屍は僕の青春だったので、共演できて光栄です」と言いに来てくださって、私も嬉しくなってしまいました!

間奏でフラメンコタッチなソロをカッコよく弾いてくださったギタリストのお二人にお礼を申し上げたら「僕らは、宮野弘紀さん(オリジナルのギタリスト。ギタリストが憧れるギタリスト)といつも共演している竹中俊二さんの弟子なんです。宮野さんのフレーズが弾けて光栄です。頑張ります!」と、興奮していらして、いろんなご縁が繋がっていました。

 

終了後、コントラバスの首席奏者高杉健人さんとパチリ。

こちらは、お母様がマスターコースの卒業生というご縁。共演できて嬉しい!

 

終演後、高杉さんとのコピー

 

ゲームのキャラクターの着ぐるみさんたちと女性出演者で。

 

出演した女性陣と着ぐるみ ミューザ川崎のコピー

 

当日の出演者、関係者のみなさんと最後にパチリ。

指揮者の志村健一さんは、前列左から2番目の方です。

 

出演者、関係者一同 ミューザ川崎のコピー

 

主催の(株)アイムビレッッジの皆様、懐かしいソニー・インタラクティブテイメントの皆様、東京室内管弦楽団の皆様、その他関係者、スタッフの皆様、大変お世話になりました。

 

 

次にみなさんとお目にかかれるのは、6月11日(日)の震災支援コンサート(小原孝さんとのユニットHARA HARA倶楽部)です。

なんとこの日、高山みなみさん普天間かおりさん伊澤一葉さん春日保人さん桜式部さんKAJUさん他がレコーディングに参加してくださった震災支援ソング「虹」のCDが発売されます!

私は、熊本を応援するために、久々にゲーム「リンダキューブ」の主題歌「リンダのテーマ」を歌おうかなと思案中。(これも音楽を担当しています)

傷ついた心を応援する歌だもの、いいかもしれない!

みなさんも、ぜひ、熊本を応援にいらしてくださいね。

 

それから、12月24日のクリスマスコンサートでは、「花」を録音したオリジナルメンバーの「ごきげんバンド」と「花」と「WILL」他、おなじみの曲と新曲を演奏します。

ゲームファンの方も遠慮なくいらしてくださいね。

 

 

樹原涼子
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