レッスンに来た時と、帰る時、どれくらい変化したかが問題!

レッスンに来た時と、帰る時、どれくらい変化したかが問題!

 

こんにちは! お元気ですか?
 
今、ピアノランドフェスティバル2016のプレ・セミナーで各地を回っているのですが、その中で公開レッスンのコーナーがあります。写真は、名古屋での公開レッスン風景です。
 

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作曲と連弾の2つの部門で数人ずつレッスンをしているのですが、先生方、お家の方々のアンケートに必ず有るのが、「短時間に子供達の演奏が変わっていくのに驚きました!」という声です。
それはとても嬉しいことですが、では、普段のレッスンではあまり変わらないのでしょうか?
きっとそんなことはないと思うのですが、でも、レッスンに来た時と、帰る時、どれくらい変化しているかを毎回意識して教えることはとても大切です。
 
「先週レッスンしたことがどれくらいよくなっているかを確認して、新しい指示を出す」ことはもちろん大切なのですが、「いつものつづき」のレッスンだけでは解決できないことがあります。
 
レッスンを一旦始めてしまうと、多くの先生はその曲を仕上げることに夢中になるため、目標そのものを小さく設定しがちです。
ミスが多いなら「ミスなく弾けるように」とか、メリハリがなければ「強弱をつけるように」とか、ですね。
 
 
そこで、もう少し広い視野に立ってみることをおススメします。
もしも、今目の前にいる生徒が、他の教室から移ってきたところだ、と考えてみましょう。
初めてのレッスンでは、その生徒の抱える大きな問題点に気づく必要があり、今後の指導プランを立てる情報を得る大切な日となります。
このときは、小さなことではなく、大きなくくりでパッと気づくことがあるはずです。
 
 
例えば、ミスが多ければ
「スラスラと楽譜が読めてない。初見が必要ね。特にリズム!」とか、
「譜は読めるのに、指のコントロールが悪い。指の反応をアップするのに“指のダンス”が必要ね」等、
ミスの原因に応じた対策まで頭の中にパッと浮かんでくるはずです。
 
メリハリがない場合にしても
「指がフニャフニャだから、全く音が響かない。いい音が何かを、まず聴きわけられるような耳にして、指をしっかりさせなくちゃ」とか、
「指はしっかりしているようだから、この曲の解釈が不十分で自信がないのかな? イメージなしに弾き始めているからかな? 和声変化もほんやりしているから、コードと機能の勉強も必要かな?」等、
メリハリがないと感じる大元の原因を突き止めることが大切ですね。
 
 
公開レッスンで、先生や親御さんがびっくりするほど演奏のクオリティが変わるのは、「もう会えないかもしれない、一度きりのチャンスかもしれない」ということを肝に命じて、大きな視点を意識してレッスンしているからだと思います。
いつも教えている生徒のレッスンは、対症療法的なレッスンになりがちであるという自覚を持つだけで、ぐっとレッスンのクオリティは上がることでしょう。
私はいつも、生徒がレッスンに来た時と、帰る時、どれくらい変化するかを楽しみにレッスンしています。
 
このあと、大阪、熊本、札幌、東京2カ所で公開レッスン付きのプレ・セミナーを開催します。
少しでも参考になれば幸いです。
興味のある方は、スケジュール欄をご覧ください。
 

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樹原涼子
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