宮谷理香さん、アンコールで演奏された「やさしいまなざし」に感激!
昨日の「名器を巡る旅」の興奮冷めやらぬ中、今日は朝から打ち合わせに出かけ、戻ったら原稿を書き、夕方から大好きな宮谷理香さんのリサイタルへ向かいました。
数年前から度々聴かせていただくようになった宮谷理香さんの演奏会ですが、今回は自宅からそう遠くない五反田のG-callサロンで、あのベーゼンドルファーのヨハン・シュトラウスモデルを弾かれるとあって、夫と次男といそいそと出かけました。
モーツァルトのK.330から始まり、ドビュッシーの「水の反映」「喜びの島」、リスト「愛の夢」「ラ・カンパネラ」、そして1995年のショパンコンクールで5位入賞の宮谷さんならではのショパン「別れの曲」「スケルツォ2番」「ノクターン7番」「スケルツォ3番」とたっぷりと聴かせていただき、昨日の疲れもどこかへ飛んでいきました。
宮谷さんの演奏会でいつも感動するのは、楽譜をとても丁寧に読み込んで、自然な流れが紡ぎ出されていること。
これ見よがしではなく、本当に音楽の流れを大切にする演奏は、作曲する立場からすると、その誠実さと主張のバランスが絶妙で、きっと作曲家が弾いて欲しいように弾いているのでは……と感じます。
そんなことを思いながら熱い拍手を贈っていたら、アンコールに出てきた理香りん。
あれ? おもむろに弾き始めたのは、私の「やさしいまなざし」ではありませんか!
なんてやさしい音色。繊細な表現。
ピアニスト宮谷理香さんの感性で読み解かれた「やさしいまなざし」が、今ここで命を得て、静まり返った客席のみなさんの心の奥深くにすーっと入っていく様子に、なんて素晴らしい瞬間だろう!と心が震えました。
作曲者冥利に尽きる、とはこういうことを言うのですね。
この曲を捧げた父の顔、そして、ピアノが大好きな母の顔が浮かびました。
理香りんのこの演奏を聴かせてあげたいなと。
終演後、「びっくりした〜! ありがとう〜!」
「秘密にしてたの」
「すごくいい演奏だった。涙でそうだった……」
「ホント? よかった!」
と、興奮している2人です(笑)。
そして、おすまし。
なんと会場にはピアニストの髙橋多佳子さんも!
「なんていい曲! 泣きそう……」と言ってくださってとても嬉しかったです。
高橋さんと宮谷さんはショパンコンクール入賞者お二人のデュオとしても有名で、「デュオ・グレイス」として活躍中です。
今日演奏してくださった「やさしいまなざし」は、『やさしいまなざし』の表題曲。
サロンコンサートのよさは、なんと言っても客席の和やかな雰囲気。
何人もの方に声をかけていただき、音楽の話に花が咲きました。
何とか、次の曲集を書く時間を捻出しなくてはと、今日も思いました。
そして、宮谷理香さんの演奏を樹原涼子ピアノ曲集ファンのみなさまにも、ぜひ聴いていただきたい!
理香りんとのコラボが出来そうな予感でいっぱいです♪