かけはし芸術文化振興財団マスタークラス ピアノランドのミュージックデータを使ってピアノランドの世界をさらに広げるセミナー終了♪

かけはし芸術文化振興財団マスタークラス ピアノランドのミュージックデータを使ってピアノランドの世界をさらに広げるセミナー終了♪

本当に凄い熱気でした! 『ピアノランド』ミュージックデータをダウンロードして使いこなしたいと多くの方が詰めかけ、熱心に耳を傾けていただきました。11月30日、今年最後のセミナーが終了しました。

あの時、ほんの一瞬も迷わず、ミュージックデータ(当時はフロッピーディスク)を制作する決断をしてよかった!

開場前の受講生のみなさんの列を見て、一瞬当時のことが頭をよぎり胸がいっぱいになりました。

こうして、発売後10数年も愛され、必要とされるものを作ってきたことを誇りに思える幸せ、

そして、膨大な曲のデータを制作した苦労+苦労+苦労+達成感。

編曲の外山和彦さんはじめ、開発にたずさわった多くの方々への感謝の気持ちでいっぱいです。

当時、大きなリスクと隣り合わせだったミュージックデータの発売でしたが(数万円のシーケンサーを買わないと再生できないソフトでしたから!)、ピアノの先生方に熱烈に受け入れていただき、使いつづけていただいたおかげで、データの形状は変わっても今日まで生き残ることができました。本当にありがとうございます!

 

 

先生方の意識と技術の向上、子ども達の成長という大きな実績を残せたことで、さらにこれからの時代も引き続き、いえ、もっとミュージックデータが必要とされる時代となったと確信しています。

再生するためのアプリケーションソフト「Sound Canvas for iOS」(iPhone、iPad専用)は、現在¥2,400で手に入り、ミュージックデータはオントモ・ヴィレッジ内の「ピアノランドの広場」で以前よりも安くダウンロードできるという、夢のような時代が来ました。

これを、今度は、ピアノを学ぶ人達一人一人がiPhoneやiPadの中に入れて持ち歩き、いつでも好きな場所で活用できるようになったのです。

本当に凄い時代が来ました!

 

12月からは、シリーズごとのセット販売がスタートしました♪

 

pianoland

 

 

そもそも、ミュージックデータの構想は『ピアノランド』を作る以前から私の中にありました。

音大卒業後にスタジオで作編曲、ピアノ、歌の仕事をしている頃、「家でレコーディングの練習ができるシステムを作りたい!」と思ったのが最初です。

クラシック以外のレコーディングの現場では、大抵その場で譜面を渡されて初見で演奏、しかも他の楽器と合わせながら、自分は何をどのようにプレイすれば良いのかを一瞬で判断して音にしていきます。

 

私も、自分が書いたコマーシャルやアニメの曲をミュージシャンのみなさんが素晴らしい音楽にしていってくれるのを見るのは楽しく、どのようなオーダーを出しても応えてくれる演奏には心から感心したものです。

素晴らしい録音現場に接する度、このような力を育てるためのピアノ教育の在り方を考えるようになり、それが『ピアノランド』の連弾という発想へと結びつき、「一人で100回練習するより、自分より上手な人と1回演奏する方が上達する」という信念となり、「他のパートを聴きながらピアノを演奏する練習ができたら!」と考えるようになったのです。

ですが、当時相談したエンジニアさんからは「100万円くらいかけたらそういうシステムを自宅に組み上げることができる」と言われ、心は動いたものの断念。(しかも、洋服ダンスくらいの大きさの重たい器材を置くことになる!)

 

 

けれど、数年後に夢が現実となりました。

『ピアノランド』出版後に、私が思い描いていた技術がローランドで開発され、数万円で家庭でも再生できるようになったことを知り、海外で作られたミュージックデータのサンプルを聴くや否や『ピアノランド』のミュージックデータ制作を決意、日本ではじめてのオーケストラ付きのミュージックデータを音楽之友社から出版することになったのです。

 

 

『ピアノランド』そのものの発想の中にも、オーケストレーションをイメージしたセコンドパートを書くという姿勢を貫いていたので、技術的に可能となったときの瞬発力は我ながら凄いものがあったと思います(笑)。

お腹がペコペコの子どもがおやつに飛びついたような集中力で、ピアノランドシリーズのデータを次々に作っていきました。

ちょうどバークリー音楽大学を首席で卒業した外山和彦さんが日本に帰って来てすぐ、私の歌のCDのアレンジを引き受けてくれて、その流れでミュージックデータ制作にも協力していただくことになったのは幸いでした。

作曲者と編曲者というのは、設計図を描く人と建物を立てる人のような関係でもあり、実際の建物にしたときにどこをどう修正してほしいかという問題に度々直面するので、イメージを伝えることや意志の疎通がとても大切になってきます。

外山さんは、夫(音楽プロデューサー)の大学の後輩でもあり、私達の結婚パーティーの司会も!当時私が担当したゲーム音楽のアレンジもと、多くの仕事でご一緒していただきました。

 

 

 

今日のセミナーで使った教材を手に、帰宅後にパチリ!(あまりの熱気に、写真を撮ってもらう暇もありませんでした)

 

かけはし財団セミナー後20151130

 

 

Sound Canvas for iOSを購入して、ピアノランドのミュージックデータをダウンロード、iPhone、iPadで再生、さらにスピーカーでも(有線、無線の2通りで)再生するという、その方法まで含めたセミナー。

先日の勉強会で受講生が苦労した「OPEN YOUR HEART」の難しい箇所の演奏を聴いていただき、それらの問題点をクリアするための方法を『ピアノランドコンサート』上中下巻から1曲ずつ取り上げ、徹底的にドラムパートを攻略してから演奏する方法をご覧いただきました。

まだまだ、みなさんが上達する余地があることを実感していただきながら、その練習のためのデータのダウンロード方法を解説、最後は、大勢のみなさんの質問にお答えすべく、沢山の方が各社からかけつけ、至れリ尽くせり、手取り足取りの時間となりお開きに。

第2回目のセミナーは、1月13日(水)に開催です。

さらに、今回の資料を練り直し、次は別の曲を例にバージョンアップしたセミナーをお届けする予定です。

 

ミュージックデータをご存じない方も、これからスタートするチャンス。

ご一緒にお楽しみましょう!

 

さぁ、12月。年内はコード塾、マスターコースの他は、26日のクリスマスコンサート昼夜公演(黄色が昼、ブルーが夜、内容が異なるコンサート)でお目にかかれましたら幸いです!

 

2015Xmas_Day2015Xmas_Night

樹原涼子
PAGE TOP ↑
single-diary.php