風邪が流行っていますが、お元気ですか?
1月25日は、武蔵野音楽大学江古田校舎で、第15回武蔵野音楽教育研究会 研究大会。初の試みである午前中からのワークショップと、夕方からの特別講演の2つを仰せつかったので、私としてはいつになく緊張して当日を迎えました。
ワークショップでは、お歴々の先生方も「幼児になったつもりでお願いします!」とプレ・ピアノランドの中の聴く力を伸ばすメニューから、楽しいゲームをたくさんやっていただきました。そして、コードネームの聴き分けゲームの初級、中級編まで。
音楽を楽しんだり、ピアノが上達するためには、聴く力を伸ばすことが何より大切で、そのために“具体的にはどうすればよいか”を、私のこれまでの研究や実践をまとめた1時間10分。
講演では、コードネームと機能和声を結びつけたピアノ曲の分析方法を解説しながら、バロックからロマン派までの和声の変遷を、ダイジェストでお伝えして1時間20分。昨年の6回分のセミナー、12時間半の内容をコンパクトにするにあたって、曲例を絞り、本当に大切なことだけをお伝えしようと七転八倒しましたが、うまくいったかどうかはわかりません。ただ、音楽教育において“ハーモニー”をもっともっと楽しく、わかりやすく、心で感じられるように指導していく大切さは、お伝えできたのではないかと思います。
この研究会は発足15年目。
1年目に発表の機会をいただいたときは、まわりを見る余裕もありませんでしたが、今回は、その意義に深く感じるところがありました。代表の秋田賀文先生が、卒業した元学生たちの成長、活躍を心から願い、孤軍奮闘している卒業生同士が縦横の連携を持ち、刺激し合い、助け合えるようにと、武蔵野音楽研究会を設立されたこと――。
それは、卒業した私達にとってどんなにありがたいことでしょう!
また、その運営や継続にはどんなご苦労があったことかと、今頃になってやっと思い至るようでは遅いのですが…。
若手3人の研究発表の初々しさに目を細め、これからの実践の日々が実り多きことを願い、いつの間にか“先輩”になっている自分に今更ながら驚いたり(笑)、武蔵野音大はじめ、いろいろな大学で教鞭をとっている先生方にお声をかけていただき“後輩”である喜びを感じたり、今年はマスターコース卒業生も多く出席して応援してくれたりと、心通い合うあたたかな、幸せな一日でした。
秋田先生の「生徒は、教師の身の丈に応じて成長する」とおっしゃったことを心に刻み、また、明日からのエネルギーをいただきました。
秋田先生、宮崎先生はじめ、研究会の先生方、ほんとうにありがとうございました。
それでは、みなさんどうぞお元気でお過ごし下さい!