秋だなと思うのは、電車の中の女性のファッション。
季節を感じることで同じ一日が違って感じられます。
夏はギラギラ、秋はやっぱり、しっとりですね。
発表会の翌日、国立音大でピアノランドメソッドの二回めの講義をしました。
とてもおとなしい上品な感じの学生さんたち。アンケートを見ると既に教えている学生も多く、二段階導入法の必要性に深く納得、連弾やミュージックデータに子どもが喜んで上達しそう、との声も。初見で次々に連弾してもらってアドバイスをするという形で講義したので、ピアノランドならではの、初歩でも伝えられる歌心の育て方、プリモとセコンドの音楽的やり取り、相手の演奏を聴きながら弾くことで育つ力、ノンジャンルでピアノに取り組むことで育つ表現力、応用力などを実感してもらうことができました。若いということは、脳みそもやわらかいということですね。
終了後、自分の生徒についての悩みや、コードネームに関する質問を受けて、受身でおとなしいだけではないようだな、とちょっと安心しました。いつもやる気満々現役バリバリのピアノの先生たちを教えているので、おとなしく見えたのかもしれません。ピアノを教える仕事は、演奏力だけではなく、もちろん指導力や、人間力ともいうべき総合的な力が要求されるので、彼女たちのこれからの苦労と喜びにみちた前途を思い、心からのエールを送ってきました。
そして、今日は月に一度のコード塾。一期生なので、毎回新しいカリキュラムを考え、みんなの反応を見ながら次の内容を決めるので、とてもやりがいのある仕事です。今回はみんな夏休み中にがんばったらしく、かなりの実力UPが感じられました。
いつも、「もっと、もっとできるようになりたい!」という40人のエネルギーに溢れるクラスなので、それを上回るエネルギーを注いで準備しているつもりです。
とは言え、9月はあまりにもいろいろなことをやり過ぎてしまって、ひとつひとつの本番のための準備がとてもタイトになってしまいました。切り替えの速さと集中力には自信があるのですが、体力がもう少し欲しい…。
明日は新潟に日帰りでharaharaのコンサート。頭も身体もギアを入れ替えて早朝の出発です。高校の周年行事なのでがんばらなくっちゃ!
それではみなさん、お元気で!
冷暖房のいらないこの季節
窓を開けていると本当に気持ちがいいですね。みなさんはどんな秋をお過ごしですか?
つい先日スタートしたような気がするのに、何だかあっという間の2年近くでした。マスターコース9期生の最後の講義を21日に終え、充実した気持ちと淋しい気持ちが半々です。ピアノランド、プレ・ピアノランド、たのしいテクニックに加えて、今期からピアノランドコンサートの講義も加え、リズムトレーニング、コードネームに関する内容も大幅に増やした9期。月に2回、九州、大阪、名古屋などからも、よく通われたと感心します。
受講した人たちは音楽力、演奏力、指導力がアップしただけでなく、自信がついてスタートした時とは表情がすっかり変わって、内側から輝いて見えるのも嬉しいことです。みなさんが自分を大切にする、自分のために時間を使う、自分の進歩を喜ぶという過程を経て、いつの間にか「自分のレッスンのクオリティや自分の人生観、音楽観までも変わりました」と言われるのを聞いて、いくつになっても、人は自分で自分を認めて、好きになっていく方向性を見失わないで生きていくことが大切だと思いました。どんな職業でも、そういう気持ちで取り組めたら、自分の仕事に誇りを持てる“プロ”になれるような気がします。あとは、グループ形式のレッスンと卒業パーティーを残すのみ。11月からは10期生がスタートする予定です。“ピアノの先生”という職業を愛している方、もっと自信を持ちたい方、どうぞいらしてくださいね。
さて、土曜日はピアノランドスクールの発表会のリハーサル兼レッスンを丸一日ホールで、日曜日は発表会と続きました。幼稚園の年中から音大生まで、のんびりレッスン生からプロ指向の生徒まで混ぜこぜの発表会。ここ数年は4人の講師が発表会の細かい段取りを担ってくれるので、最後の1〜2週間私は生徒の心と音楽に集中することができてとても助かっています。前日にホールの響きの中でゆっくりリハーサルした甲斐あって、ひとりひとり自分らしい音作り、自分らしい表現ができました。わが生徒ながら、ひとりで舞台に立つ度胸に感心してしまいます。本番大好きな私の血を引いて(?!)本番が一番上手くいった子、ちょっとした危機を立派に乗り越え、止まらずに弾き終えて笑顔であいさつする子、いずれも立派でした。たくさん拍手をもらったこの喜びを忘れず、また来週からステキな曲をいっぱい弾こうネ!
心に残ったのは、「光る星があったから」を、パパママコーラスで歌ったことです。お忙しい中参加してくださった保護者への感謝と、絵門ゆう子さんが天国で喜んでくれていると思うと、指揮をしながらこみ上げるものがありました。こうして、作品は歌い継がれてみなさんの心の中で成長していくのでしょう。
今年はチェロの崎野敏明さんをゲストに迎え、子ども達のためのコンサートタイム。これまで、ハープ、ギター、パーカッション、声楽などいろいろなゲストをお招きしてきました。“ピアノを習ってる”だけではなく、家族でコンサートへ出かけるきっかけになればと思うのです。
さぁ、今日はこれから国立音大での2回目の講義です。たった2回でピアノランドを伝えるのは大変だけど、頑張ろう!
それではみなさん、お元気で!
連休の間、台風で大変な被害が出ました。
今月セミナーで訪れた九州のみなさん、大丈夫でしょうか。もう、この秋これ以上の被害になりませんように―。
9月16日の国立でのライブコンサートの報告を早くしようと思いながら、連日リハーサルやホームコンサート、レッスンが続き遅くなってしまいました。
今回は3連休初日だったのを忘れて出発したので、道路が混んでいて1時間のロス! バンドリハはかろうじてできたものの、前半ソロのリハはできずに本番という事態に。初めての会場でなくてよかったけれど、ちょっと焦りました。
本番は、楽しいハプニングがいくつかあって進行しました。楽譜を止めようとしたクリップがちょっとすべってしまって、パチンとハネてピアノのはるか上空へ! 名器ベーゼンドルファーの弦の上に落としては大変と、もの凄い反射神経でスーパーキャッチしたら、会場は拍手と大爆笑。しっとりした曲と曲の間(“約束”と“どんな日も どんな日も”)で起こったクリップ事件は、ひとり思い出してもおかしくて……。
前半ラストに弾いたピアノの小品、“こずえを渡る風”はいつか組曲にして楽譜にしようと思っています。「古代から脈々と受け継がれてきた歴史、いにしえの風を感じました」その他、たくさん感想をいただきましたが、日本の美しい山々を吹き渡る風をイメージしたことが客席に伝わってホッとしています。子どものピアノ曲はたくさん書いてきたので、このような本格的な日本のピアノ曲と言えるような作品を書いていくことも、これからのライフワークのひとつです。
そして、後半バンドとのステージでは、10曲もやってしまうという私のライブの中ではかなりエネルギッシュなメニュー。新曲『サカナヨ』はなかなかにスリリングな曲に仕上がり、私の曲の中では異色の出来栄えと、作詞の澁谷利秀さんのコメント。よかった! 超アップテンポでラテンフレーバー、早口言葉みたいな歌も、歌詞の内容から生まれた必然性があるのです。
2曲めの新曲“永き道”は、私らしいバラードで、誰かの結婚式でバンドで歌ってあげたいなと思ってしまうハッピーな曲。そう、“永き道”ってmarriageのことなんです。この2曲はさらに磨いてクリスマスにも歌わなくては。
そしてこの春発表した“大地に捧ぐ”。立って歌いたかったので、新人ピアニストK君にかわってもらい、私はボーカリストに。まるで和太鼓のようなパーカッションソロのあるこの曲は、“こずえを渡る風”と全く違う曲ですが、同じ深いものが流れていて、歌っていると他の曲とは違う“別世界”に入ってしまいます。以前からCD化を待たれている“愛する者たちよ”に迫る、CDコールの多い曲になりました。
続いて“祈り”と、やっと泣かずに歌えるようになった絵門ゆう子さん作詞の“その手を胸に”“光る星があったから”の3曲。ゆう子さんのメッセージを歌うこのコーナーは、会場にストレートに伝わったようです。ゆう子さんのご主人やお友達もこの曲たちを楽しみにしてくれていましたが、初めて聞いてくれる方達もアンケートにたくさんのメッセージを書いてくれました。
終わりは、おなじみの“愛をとめて”“花”、アンコールは“愛する者たちよ”。
毎回、そのとき精一杯の演奏をしていますが、バンドのメンバーとの一体感が少しずつ増してきて、次はもっと、もっと…と思います。
名古屋、静岡、茨城…遠いところからもおいでいただいて、励みになりました。音楽家は、音楽で感謝の気持ちをまた紡いでいくしかないけれど、足を運んでくれたみなさん、ほんとにいつもありがとう!
それから、ムジカノーヴァ10月号(小原孝さんの表紙です!)が届いてパラパラめくると、巻頭カラーでピアノランドフェスティバル(東京)の様子が出ていました! 取材記事からも楽しそうな子どもたちの様子が伝わってきて、15周年の重みと喜びを改めて感じます。連載は“レッスンパーティー”について3ページ書いています。興味のある方はご覧くださいね。
それでは、みなさまお元気で!
p.s.いろいろなイベントの感想コーナーを作ろうと思いながら手が回りません。気長にお待ちください。
まだまだ暑いですね。
鈴虫は鳴いているのに。お元気ですか?
9日は16日のライブのための練習に国立楽器へ。お客さんのいないホールでひとりベーゼンドルファーを弾いていると、大好きな音色に包まれて何だかとても幸せです。いい楽器で練習すると、ピアノが教えてくれるんです、どう弾いたらステキかを。“自分を出す”だけが演奏ではなくて、“楽器の力”を引き出して伝えたいことを形にするのが演奏なのだと、昔はわからなかった…。学生の頃は、とにかく一生懸命弾くだけで、楽器と会話をしていなかった、と気づくのも“経験”というものなのでしょう。
昨日は、久々にゲームデザイナーの桝田省治氏に「新曲2曲と、まだ聞いていないはずの曲も2曲やるから来てね」とtel。最近小説を出したそうで、お互いの本を交換する約束をしました。そういえば、8月中あまりに忙しくて、ライブのお知らせをしていないところもあって、さぁ大変! 本当はもっと営業しなくちゃいけないのでしょうが、次々にいろんな本番があって余裕がありません。
そのあと午後は国立音大のピアノ科のクラスで、ピアノランドメソッドの特別講義(2回)の1回め、なんだか音大独特の雰囲気がなつかしくて、思わず構内を散歩してしまいました。
昨年は、ピアノランドメソッド全体について1コマだけの講義でしたが、とても入りきれないので今年は2回に分けて行うことに。驚いたのは私のあと10月からは、バスティン、ペース、スオミ、御木本メソッドもそれぞれ2回ずつゲスト講師を招いて行われるとのこと! ピアノの先生の多くは社会に出て困ってからセミナーへ行くのですが、今の音大生は教室で、メソッドの創始者や、スペシャリストから本格的に学べるなんて本当に恵まれています。みんながいい先生になってくれるよう、願わずにはいられません!
でも、現役のピアノ科の学生さんたちほぼ全員がコードネームに自信がない、ミュージックデータも使ったことがないというのにはびっくりしました。若い感性で学んでおいて欲しいこと、プロになるには必要な条件であることを、次回、しっかり伝えなくてはと思います。まだ、この辺りを正式なカリキュラムに入れている音大は少ないのでしょうね…。国立では、学生が実際に生徒を教えていくのを先生方が指導するという、卒業後すぐに役立つ授業があるそうなので、これはいいと思いました。私も、“レッスンのレッスンをする”というセミナーができないものかと考えていたのですが、いつか実現させたいものです。
さて、私のかわいい生徒たちも発表会の練習に熱が入ってきました。私が自分のコンサートのために頑張っていると、みんなも自然とよく弾いてくるようになるのが不思議です。きっと子育てと一緒で、親の言うようには育たなくても、親のするように育つのと同じかもしれませんね。
それではみなさま、芸術の秋、9月16日にゆっくりと味わっていただけますように!
ごぶさたしてしまいました。お元気ですか?
9月になったとたん、9/16国立ライブのリハーサル、ビリー・ジョエルの曲を集めたミュージカル、そして長崎、博多,小倉でのプレ・ピアノランド1のセミナー3日間と、あっという間の1週間でした。
まず、16日のための新曲が2曲出来上がったので、その2曲のリハーサルのために1日とりました。1曲はいつか書きたいと思っていたテーマで詞曲同時にできた「永き道」。そしてもう1曲は尊敬するドラマのプロデューサーから1年前にいただいていた詞で、何回もトライしては出来なかったのがやっと完成した『サカナヨ』というアップテンポの曲。これは自分で詞を書いたとしたら絶対出来ないタイプの曲なので、ごきげんバンドのメンバーとアレンジを固めたかったのです。こうして生まれた、というか授かった曲にみんなで生命を吹き込んでいく過程がたまらなく好きです。ああ、早く本番で演奏したい!
さて、長崎へは前日に入って、高校時代の親友と出島でデート。港の夜景を眺めながらおしゃべりに花が咲きました。日常を離れての時間は貴重です。
何年かぶりの長崎では、私のセミナーを待ちきれずに春からピアノランド勉強会が始まっているだけあって「待ってました!勉強したい!」というオーラがいっぱい。
また博多には何度も行っていますが、今回のお店は初めてで、私のセミナーは初めてという人が多くてびっくり! そして初めての小倉は暖かく迎えて下さって、先生達の反応もとてもピュアでした。
いずれも、『プレ・ピアノランド1』をテーマに、脱力や指の筋力アップのメニューと聴く力を伸ばすメニューを具体的に紹介して、幼児にはピアノを弾く前にこそ弾くための準備をしっかり、と二段階導入法の話をしてきました。目からウロコ、セミナーに来てよかった、と言っていただくと本当に嬉しくなります。
11月、2月と3回シリーズなので、かなりのことが伝えられそうで嬉しい上に、17回の勉強会を希望する方も多く、3ヶ所とも開講できそうな勢いです。九州の先生達は“熱い”な、と感激です。
3ヶ所とも、セミナー終了時に「君は君のままで」を歌ったのですが、ご自身の体験と重なるのか涙ぐむ方が多く、勉強だけではなく心の栄養補給や休息になったようで嬉しい!
この曲の入った「The Four Seasons ベストセレクション」を手にして、「私も生徒に弾いて歌ってあげたい!」と言ってくださる方がたくさんいらっしゃいました。自分の先生が弾き語りをしてくれたら嬉しいですね。
旅が続くと確かに身体は疲れますが、新しい人との出逢いがあり、必ず新しい発見があります。来週は国立音大で特別講義をするので、学生さんとの出逢いが待っている!そして16日には新曲が発表できる!
どれも楽しいことに感じられるのは元気な証拠かな。
みなさんも、秋を楽しんでくださいね!
それから、新刊をお読みになった方、どうぞ感想をお寄せください。