習慣づけることの大切さ

習慣づけることの大切さ

習慣づけたことは、「習慣」だから、努力しなくても気軽に取り組めますね。
例えば歯を磨くとか、時間割を揃えるとか、
子どもにとってちょっと億劫なことでも、
習慣になればそう大変ではなく続けられるようになっていきます。

なるほど!と膝を打ったのは、
山田ズーニーさんのほぼ日連載のこの回でした。

なかなか続かないことを続けられるようにするためには、
〇〇しなければ、と結果を期待して力んで挫折するよりも、
「習慣にすること」を目標にして、「楽しむこと」を心がければ
ほらね……と、魔法のように続くんだよと背中を押されたようで、
読んでいてすっかり嬉しくなってしまいました。

ズーニーさんが書かれた「ダイエットがつづかない」と同じように、
家でのピアノの練習を習慣づけるときに
「先生に怒られないように毎日弾かなくちゃ」という目標よりも、
「毎日取り組めて楽しいな、少しずついい感じかも!」という
楽しさや嬉しさが根底に感じられることが大切で、
長続きの秘訣なのだと思います。

 

家での練習の習慣ができたときの強みは、
なんと言っても、
自分への信頼感、自信がつくことが大きいと思います。
私は毎日こんなことををコツコツと続けている!という自信。
たとえ小さなことでも、毎日ほんの少しの進歩を経験できた心は、
自分を信頼できるようになるんですね。

そのために、毎日5分でも、1回弾くだけでもいいから、というところから、
毎日の習慣にしていけたらいいですね。

ズーニーさんに倣えば、
毎週土曜日を風呂掃除の日と決めた、「曜日を与えた」。
土曜日は何がなんでも洗剤を握って風呂に立った。

というのと同じように、
学校から帰ったらおやつの後に必ず弾くと決めた、「時間帯を与えた」。
という具合に、とにかくピアノの蓋を開ける!

という習慣を作ってしまうのがいいですね。
もちろん、朝、学校に行く前や、お風呂の前、晩御飯の前など、
それぞれの家庭の時間の流れとその子の気持ちの流れから、
自然にできる時間帯を自分で探すのがいいですね。

 

 

 

親御さんと一緒に、生活の中のどこかに
「練習に時間を与える」相談をしてみましょう!

それは、保護者にとって初めは少し面倒なことかもしれませんが、
習慣にしてしまえば、1人でできるようになるのですから、
そのほうがお互いに楽です。

こうやって、絵や文章や演奏、勉強など、
コツコツと続けることで伸びていく種類のことは、
習慣づけに成功したら、もう、それだけで
上達への切符を手に入れたようなものです。

調子が出てくれば、さらに欲が出てくるのが人間です。
「もっと沢山練習したくなる」「他の曲も弾きたくなる」ことも期待できます。

練習したら上達できて嬉しい!という好循環が始まります。
それを、なるべく早い段階で感じられるようになったらいいですね。

 

向き不向きは別として、
まずは縁があったお子さんにはピアノを通じて
音楽がどんなに素晴らしいものであるかを感じてもらえたらいいですね。
音楽を理解して、聴くことが好きになったら、
将来、素晴らしい聴衆にだってなれるのですから。

 

この本の表紙は、練習が習慣になって嬉しい感じが
よく出ているのではと思います。
大林のぼるさんに感謝!

 

(音楽之友社刊)

 

ちなみに、私は朝起きてからすぐにベッドルームでストレッチをすることを
長い間習慣にしています。
丁寧にできる日は20分くらい、急いでいる日は5分でも。

これは、自分の身体と心の調子を整える瞑想に近い時間でもあります。
今日のスケジュールを頑張れる!という自信を私に与えてくれる、
静かな1日のスタート時間です。

 

そして最近、ズーニーさんの真似をして、「土曜日は掃除機をかける日」と
そのための曜日を与えました。
平日はどうしても時間がないので、忙しくても土曜日だけは必ず!と思うと
他の日は堂々と掃除を忘れられるという効果もあります(笑)。
赤ちゃんや幼児、ペットがいないし、自宅ではレッスンをしないので
平日は汚れたところだけささっと……。

 

 

ピアノランドスクールでの、新しい習慣

 

私のピアノ教室で昨年の6月から新しい習慣が加わりました。
それは、5月末に発売されたDVD「えいごでピアノランド」
自宅練習では必ず取り入れていただくことにしたのです。

(ピアノを弾く前の二段階導入法『プレ・ピアノランド①②』の体操17曲と、
ピアノを弾き始めて中央Cから5指のポジションの『ピアノランド①②』から28曲が
日本語と英語で収録されているDVDです。
歌は翻訳のクリステル・チアリさん、ピアノは樹原孝之介と樹原涼子の連弾です)

 

二段階導入法の体操は全て、DVD「えいごでピアノランド」を見ながら
自宅でも予習復習をしてきてもらうようにお願いしています。
そうすることで、子ども達に大きな変化がありました。
これは、DVDを見ている回数が多い子と少ない子では差がありますが、
DVD発売前には無かったことなので、講師一同驚いている事柄です。

 

1 レッスンで初めて行う指の体操でも、初回から一緒に歌える。

2 家で何回もお手本映像を見ているので、正しい動きを早くマスターできる。
間違えた動きを覚えてくることが無くなった。

3 歌の音程がきちんと取れて、ブレス、フレーズ感が身に付きやすくなった。
歌の手本としても大きな効果があった。

4 2、3週目には、自然と英語で歌えるようになっている。
(英語はレッスンで特に教えないにもかかわらず!)

 

このように、二段階導入法での自宅の練習にDVDを使う習慣をお願いしたら、
私が予期しなかった効果が出てきました。

 

(音楽之友社刊 税込¥3,960)

 

『ピアノランド』を弾いている子ども達にも様々な変化がありました。
コロナ禍にあってとても助かったことがいくつもあります。
その変化を、報告してくださる方も増えました。

 

1 各曲の個性、特徴を以前よりもより深く表現できるようになった。

これは、クリステル・チアリさんの歌の表現力とイラストの動きなどのお陰で、
楽しい、愉快、ちょっと怖い、寂しい、悲しい等々、
楽曲の持つ個性がハッキリと子ども達に伝わったからだと思います。

 

2 ピアノの音色、タッチが綺麗になった子が多い。

画面左下に、樹原孝之介と私が連弾している映像があり、
演奏の手元がよく見えます。
歌を覚えた子ども達は、ピアノをよく見ており、
身体や腕、指の使い方を模倣してくるようになりました。

 

3 DVDに合わせて演奏したり、歌ったりするようになった。

自宅で再生しながら、自然と弾いたり、歌い弾きをするようになった子ども達は、
イントロや間奏をよく聴いて、息を合わせて演奏しているそうです。

 

4 まず日本語で、次は英語で、ピアノだけでも、の3パターンがスタンダードに。

2番まである曲は、日本語で2回、英語で2回繰り返して演奏するので、
自然と練習量が増えて上達が早くなったようです。
レッスンでの仕上げは必ず、上記の3パターンです。
歌わないで演奏するときは、より「ピアノだけ」に集中できるので、
演奏の音楽的なクオリティが上がりました。

 

昨年から1年経った子ども達ばかりではなく、
最近入門した子ども達はさらにDVDを活用していて、
二段階導入法の成果が早く出るようになりました。
レッスンの無い日でも、毎日私がテレビの中で歌ったり弾いたりしているので、
先生(私)の存在感が増したのかもしれません。

これも、新しい習慣を取り入れてくださった保護者のご協力あってのことです。

驚くほど協力していただけるのは、
小学校で英語教育がスタートしたというだけではなく、
今の保護者の皆さんは、英語ができないと子ども達が将来困る
ハッキリと思っていらっしゃることをひしひしと感じます。

 

「ピアノの先生なので英語は教えませんが、
クリステルさんの真似をしてくるだけで結構です」
と申し上げるのを忘れないようにしています。
そもそも、日本語が先にあってそれが英語になっただけなので、
単語の意味を聞かれることもなく、本当に助かります。

楽譜の中に、英語の歌詞を書き込んでいるお宅もあります。
家族で、楽しみに歌っていらっしゃるようです。

 

英訳&歌のクリステル・チアリさん、
ピアノ連弾のパートナー樹原孝之介と
カワイ表参道 発売記念セミナーにて

 

 

二段階導入法の間は、
家での宿題はどうしたらいいでしょうか?

 

という質問をいただくことがよくありましたが、
今なら、こう答えます。

DVDを家で見ている時間が、家での練習時間と考えてください。
お家で毎日、決まった時間に、DVDを見て体操をして歌ってくださいね。

 

二段階導入法の間は、レッスンでもDVDを使っています。
(うちではノートパソコンで再生しています)
指の体操のテンポアップやパートキャンセルはミュージックデータで
デジタルならではの良さを生かしてレッスンをします。
そしてDVD「えいごでピアノランド」では
データにはない「声と表情」が伝わり、
ベヒシュタインのフルコンでの演奏からは
ピアノでの豊かな表現力を伝えることができるようになりました。
今では、それぞれの良い面を生かして使い分けしています。

 

 

 

習慣になったことの成果は、あとから目に見えてくる

 

DVD「えいごでピアノランド」 を購入したけれど、
まだ、レッスンや自宅学習には生かしていない、という方も多いと思います。
習慣を変えることは大変ですね。

ですが、騙されたと思って、山田ズーニーさんのように
新しい習慣に「曜日を与える」アイディアはいかがでしょうか。
(例えば、土日だけでもDVDを見てもらうところからスタートする等)
可能なら、毎日決まった時間を与えることです。
1日数曲見るだけでも大きな変化があります。

どんな勉強や習い事を始めるときも、
それが良い習慣になれば、人生が少し明るくなりますね。
19歳からクラシックバレエを始めた私の人生は、
そこから劇的に変わりました。
家での習慣が、まず、変わりました。

姿勢が変わり、起立性低血圧が治り、もっと健康になれるかもしれないと
ジャズダンスまで始めることにして、
週に4、5日もレッスンに通う習慣ができました。
バレエからリズムボールのアイディアを得て、
骨格と筋肉の勉強はピアノのテクニック研究に繋がりました。

 

こうして、何年も経ったときに、
習慣の積み重ねの力を思い知ることになります。

今日書いたことも、いつか誰かの成長の役に立つことがあれば、
本当に嬉しく思います!!!
子どもの頃、あのレッスンがあったから……と思ってもらえるような作品を
これからも作っていけたら本望です。

 

 

嬉しい手紙をいただきました!

 

先月、嬉しい手紙をいただいたので、紹介させていただきます。
名古屋の水野泰江さんの手紙に同封された、小5の生徒さんからの手紙です。

 

 

 

妹さん(年中)のために、とても具体的な内容の手紙を書いてくれて、
なんて素敵なお姉さんでしょう!
DVDを見てご家族で楽しんでいるお家の様子が目に浮かび、
先生と親御さんが習慣づけてくださったおかげと
感謝の気持ちでいっぱいです。

(後で伺ったところ、毎日DVDを見ているそうで、
初めから指の体操もすぐできて歌も上手!とのことです)

リクエストいただいたDVDの続刊もいつか出版できたらいいなぁと
クリステルさんも私も夢見ています。
菜緒ちゃん、お便りありがとうございました♡

 

 

ところで今、私は新しい習慣を作ろうと奮闘中です。

少しずつ残り少なくなっていく自分の人生の中に、
執筆時間、作曲時間をもっともっと作るという習慣です。

 

欲しい結果のために、楽しみながら習慣を変えるヒントをいただいたので、
山田ズーニーさんの連載に感謝しつつ、
明日から「原稿にたっぷりと時間を与える」ことにします!

「さきに習慣から作っちゃえばいい!」って、名言だなぁ。
行動あるのみ。

「習慣ができれば、自然と質は高まっていく」
はい、その通りだと思います。

 

私の習慣づくりの結果を、
皆さんにお届けできる日の喜びを想像しながら、
コツコツと始めます。

 

皆さんは、変わりたいこと、新たに習慣づけたいことがありますか?

 

 

 

 

樹原涼子
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