音楽の贈り物ツアー カワイ表参道で終了! ピアノランドフェスティバル出演者決定
猛暑の中、子供達も最後まで頑張りました。
「未来に手渡す 音楽の贈り物ツアー ~大阪~福岡~名古屋~汐留~表参道~」は、7月25日に無事終了いたしました。
第一部 即興演奏のワークショップ
「漠然とご馳走を作るのは難しいけれど、冷蔵庫の中の材料でなら料理ができる」ことから、「よく知っている言葉(オノマトペ)を沢山書き出して、それを音型にして楽しもう!」 と、子供も大人も沢山発表してくれました。音型を組み合わせてフレーズにしようと、ピアノの前でいろいろと挑戦する子供の姿に大きな拍手が贈られました。この経験が何をもたらすかと言いますと……。
楽譜なしで音楽が誕生する現場を見ることで、“音楽の材料”について考える経験をした子供たち。「あ、ミドミドって私が“しとしと”ってオノマトペから考えた音型、モーツァルトも使ってる!」と、今後、作曲家が使っている音型とその応用方法に反応する子供達が出てくるのが楽しみです。作曲のプロセスに興味を持てるかどうかは、ダイレクトに演奏の質に関わってくるのです。与えられた音符を弾くだけか、音符の意味や由来や関係を考えて弾くか、この違いはとても大きいのです。
第二部 作曲部門の公開レッスン
全く異なるタイプの曲が揃ってとても面白いものとなりました。大好きな「ぶどう」への思い、初めて会う友達へのドキドキを歌った振り付けつきの歌、別れの寂しさを表現したピアノ曲。それぞれに、その世界観があり、客席も楽しみました。
連弾の公開レッスンでは、みなそれぞれに、今勉強しておくべきポイントが見つかり、「曲を形にすることより、一生役立つレッスンをします」とお話しして、楽器から良い音を引き出すコツ、その拍、その役割にふさわしい音の出し方についても、細かくレッスンしていきました。
「みんな一生懸命弾くことに気持ちがいってしまい、どんな音になっているか聴くことがおろそかになっていませんか? 聴くことに8割、弾くことに2割。もっともっと音を聴きましょう」とレッスンしていくと、どの子もぐんとよくなりました。
★作曲の公開レッスン
1 本田絢優乃 年長 ぶどうぶどう
印象に残る歌詞。会場のみなさんも覚えて一緒に歌ってくれました!
2 本田結梨奈 小3 はじめまして
まるで即興のレッスンを受けた後のようなオノマトペを使った曲で、なんと振り付けつきでした。
3 町田 小春 小3 お別れの日
アンケートでも印象に残った人が多かったほど、気持ちが伝わる曲でした。
★連弾の公開レッスン
1 藤谷 寧々 小3 ダバダバダ (PL③)
セクション、音型によって4手のバランスを変えることで説得力がましました。
2 杉山 藍子 小4 ともだちになりたい (PL③)
響かせたい音に重さを乗せて拍子感がぐんとよくなりました。
3 林 瑚弓 小4 ゆれるメロディ(PL④)
何拍めかを伝える大切さ、コード感を表現できるタッチを学びました。
4 中野 瑚子 小4 天の調べ(PL④)
ペダルのコントロールがとても上達。アゴーギグのコツを理解しました。
5 佐藤 ほなみ小5ココナツの木の下で(PLC㊦)
音数の多い伴奏の上でロングトーンを響かせるコツは、耳の使い方でした!
次点の子供達も、とてもよく頑張りました。たった1回の本番にかける集中力のある演奏も多く、今後の進歩につながる経験ができたのではと思います。
〈記念演奏 作曲部門〉
1 藤田 さつき 小1 みんなでたのしもう
シンプルな音型の演奏+ピアノの蓋を叩いて様々な音を出す=とても楽しい音楽が!
2 鈴木 一花 小3 黒けんのワルツ
黒鍵だけの面白さ、2度、4度の重音や反進行を使った工夫があってユニーク♪
〈記念演奏 連弾部門〉
1 横山 心葉 小4 ピアノランドマーチ (PL③)
イントロも息を合わせて、生き生きと楽しんで演奏できました。
2 宍戸 鳳佳 小2 たからのダンジョン (PL③)
送ったアドバイスを丁寧に練習したことがわかる、よい演奏でした。
3 中村 凪沙 小5たびだちのうた(PL③)
データの音も伴奏もよく聴いて、集中して演奏できました。
4 久保田 栞菜 小6 好きな色は(PL⑤
1度きりの本番、セコンドのペダルも聴きながら、メロディをよく歌いました。
5 永井 千遥 小6 明日はいい日だ!(こころの小箱)
4手が入り組んだ場所も冷静にリズムよく演奏、楽しみました。
6 佐々木 恵 小5 心に羽をつけて(こころの小箱)
音型の受け渡しと、メロディと伴奏、セクションごとの差がうまくいきました。
第三部 ミニコンサートタイム
音を聴くことの大切さを、樹原孝之介と私との連弾で実感してもらうことができたかと思います。ピアノランドから、ドリアンモードの「かっぱのむかしばなし」を弾いた後、近刊『時の旅』から組曲「小さな時間旅行」のドリアンモードの曲を披露。不思議な響きに満たされて物語が始まる……その触りを味わってもらいました。この曲は、ピアノランド3巻くらいでプリモは演奏できるのですが、セコンドの表現とペダルによって、えもいわれぬ世界観が表出します。出版の暁には、子供達のレッスンに取り入れていただけたら幸いです。
様々な音のニュアンスを味わう経験はとても大切です。『ふたりで弾こう!ピアノびっくり箱』をお話し組曲にして4曲孝之介と演奏しましたが、子供達は、さっき自分が弾いたのと同じピアノから、こんな音色や表現が可能なのだということに驚いたことでしょう。この曲集から溢れる表現への欲求を、普段のレッスンでも体験してもらえたらと思います。
選考結果
こうして、長かった録音応募プロジェクトが終わりに近づいていきます。5ヶ所の公開レッスンから今回3人が選ばれ、8月2日のピアノランドフェスティバルに出演することになりました。本当に激戦で選考にはとても悩みました。選べなかった中にも心に残る曲、優れた演奏が多くありました。応募した全ての子供達にとって、このプロジェクトが成長の機会となったことを願い、信じて、次のステップに進みたいと思います。
ピアノランドフェスティバルには、音楽性豊かで表現意欲が旺盛な下記の3人が出演することになりました。応募してくれたすべての子供達の代表として頑張って欲しいと思います!
皆様、当日、熱い応援をよろしくお願いいたします。
ピアノランドフェスティバル出演者 作曲部門1人 連弾部門2人
1 本田結梨奈 (小3) はじめまして 東京会場 表参道より (神奈川)
2 賀集 龍平 (小4) 草原のたたかい (PL④) 名古屋会場より (札幌)
3 月俣 麻美 (小6) 風はどこから (こころの小箱) 福岡会場より (熊本)
2018年 8月 2日(木)
ピアノランドフェスティバル2018東京 vol.19
「歌うピアノランド 壮大なピアノランド物語を聴こう! 歌おう!」
開場:13:00 開演:13:30
03-5742-7542
info1@pianoland.co.jp