また肌寒さを感じる今日です。
お天気も、ですが、毎日毎日、1日1日違う新しい日が来るって何だかすごいことですね。今日を“昨日の続き”と思うか、“全く新しい日”と思うかで、人生って随分変わるものだと思います。
最近、自分の毎日を、今までこうしてきたからという理由だけで何となく習慣で決めるのではなく、これから、今日は、今回はどうしようかなと新鮮な目で見つめて、まっさらなところから考えることにしています。同じように繰り返すことでどんどんよくなっていくこと、本当は繰り返す必要のないこと、繰り返すたびにバージョンアップしていくもの…と、日常のいろいろなことについてひとつひとつ点検していること自体も新鮮です。
自分が自分の人生に何を求めているのか、時々立ち止まって考える、というとオーバーですが、例えば明日どんな本を読むか、誰かのコンサートに行くか行かないか、それとも買い物に行くのか原稿を書くのか、パリに行くのかアフリカに行くのか、本当は100でも1000でも選択肢はあるのよね、たとえ手帳にはこう書いてあっても、と。あらゆるものに対して可能性が開かれていると思うことって、とても大切だなと思います。限界を作るのは、いつも他人ではなく自分かもしれないな、と。
そんなことをつらつらと考えていると、“選ぶ”という行為が、今までより楽しく感じられるようになってきました。お茶を飲もうとしても、緑茶か、ハーブティーか、コーヒーか、ミルクティーか…。次のセミナーで取り上げる曲も、今年の夏のピアノランドフェスティバルで取り上げる曲も、本当に今やりたい、気持ちの“旬”を感じ取れたらいい選曲になるはず。
そうそう、今回は公開レッスンについて書こうと思っていたのでした。
このところ公開レッスンが続いたので、“子どもの公開レッスン”で私が心がけていることについてお話ししてみましょう。
ひとつめは、生徒たちが公開レッスンのために頑張って練習してきたことを、まずはよいこともよくできなかったことも含めて、一旦は全て受け止めること。
つぎに、演奏した生徒が自分の演奏をどう感じているのか、どこに満足してどこに不満があるのか、どう弾きたいと思っているのかを問いかけること。ここで、「方向性はよいので、テクニックの足りないところを補強してあげよう」とか、「方向性が違うのを、どうやって気づかせたらよいか」とか、「根本的に直すべきことがあるのを、どうやってアプローチするか」とか、ひとりひとりへの方針を固めます。
なぜそうした方がよいのか、なぜよくないのか、その理由がわかること、わかったらチャレンジすること、すぐできなくてもやり方がわかればよし、と割り切って、なるべくテンポよく進める!
やるべきことがあまりにも多いときには、どれかひとつに絞ってピンポイントでアドバイスをする。ただし、時間によっては最重要課題に取り組めるとは限らないところが辛いのですが…。それでも少しでも“よくなった喜び”や“新しい発見”をしてもらおうと努力する。
そして、その子が今後気をつけるとよいこと、生徒の先生に気をつけてレッスンして欲しい点について、なるべく具体的に伝える。最後に、その子のよいところ、よくなった点についてほめる。
こうして脳みそにも汗をかきつつ、公開レッスンを終えます。この春出逢った子どもたちが、この日を楽しんで、ますますピアノが好きになってくれますように!
それでは、新しい明日に、また出逢えることに乾杯!
お元気で。