樹原涼子 ようこそピアノランドへ!

 
 
 
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 8月7日は、ピアノランドフェスティバル4箇所めの公演を、兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院小ホールで行ないました。
 何年か続けてこのホールで開催していつも感じてはいましたが、今年は特に、ベーゼンドルファーインペリアルの反応が素晴らしく、 ホールの響きも素晴らしく、ピアノを演奏する喜びが倍増! 小原孝さんも私も、自分達が演奏する音の響きに魅せられながら弾く...という贅沢な体験をしました。

 数えきれないくらいの場所で演奏してきましたが、このホールとピアノは特別。すり鉢状のホールは、ベーゼンドルファーの豊かな響きを あらゆる角度に美しく届け、奏者の耳にもホール全体への響きが手に取るようにわかります。普通は、ステージから客席に届く音そのものを奏者は聴くことができませんが、ここではそれができるのです。
 設計段階から理想的な響きを求めて作られたからこそ、なのでしょうね。"芸術文化センター"という名にふさわしい音楽専用ホールだと思います。
 さらに、スタッフのみなさんの緻密な連係プレーも素晴らしいのです。一緒にステージを、音楽を作り上げて行くのだという意識の高さは、 打ち合わせ段階から感動的ですらあります。当然、ホールや楽器の管理もよいですから、昨年にも増していい演奏ができる...という、よい循環が生まれるのですね。

 演奏家は、もちろん、どんな会場でどんな楽器だったとしてもベストを尽くしますが、幸いにも素晴らしい条件のもとで 演奏できた日は本当に幸せです。そして、出演した子ども達にもよい経験になりました。 初めてのベーゼンドルファー(車で言えばレーシングカーのようなものですから)をコントロールするのは大変そうでしたが、 リハーサルよりも本番の方がずっと良い響きで演奏できていたので、4人を褒めてあげたいと思います!

【君もピアニスト! 目指せ作曲家!】
髙林 采未(小5)秋の空  髙林采未作曲
岩田 和佳(小5)快晴  岩田 和佳作曲
吉永 乃絵(小4)ともだちになりたい (ピアノランド3巻)弾き語り
潮海 奈桜(小4)Dreaming (ピアノランド5巻)

 アンケートも、後から後からFAXが届いています。その中から...
 小原さんのソロコーナーでのブルクミュラーに、かわいい字で綴られていたのは、
「"天使の声"をひいたことがあるのですが、私とまったくちがうひき方でひいていたので、さいしょの方は私がひいたことのある曲とは気づきませんでした」
とあって、みなで大笑い。
 大人の方からも
「"オバケやしき"の時の先生お二人の熱演がとても面白かったです。
 HARA HARA 倶楽部の"忘れない時間"はあまりのせつなさに泣いてしまいそうでした。被災地の多くの方の心情そのものの気がしました。 明るい未来への歌も聴けてよかったです。ボレロは1台のピアノとは信じられないたくさんの音、重量感!!  音のシャワーを体で受け止めているようで、その迫力に圧倒されました。素晴らしかったです」
 その他紹介しきれませんが、沢山の感想をありがとうございました!

 父に捧げた新刊『やさしいまなざし』からは、冒頭の3曲を。左手のための「ふたり」、タイトル曲「やさしいまなざし」が 各地で好評いただいています。子ども達も静かに聴いてくれたので、演奏に没頭することができました。コンサートのマナー教育も着々と成果を上げつつあって嬉しいです☆
 また、HARA HARA 倶楽部のアルバムタイトル曲でもある『こころの小箱』の連弾曲「風はどこから」を小原さんと演奏したところ、 本当に音楽の風が吹いて来たようで、何とも言えない一期一会の表現が生まれました。

 嬉しかったのは、録音応募で選ばれなかった子ども達も沢山コンサートを楽しみ、刺激を受けたことです。 生の小原さんの演奏を聴き、合格した子どもの演奏を聴き、爆笑レッスンで作曲のヒントをお土産にできて、本当によかったと思います。

 ボランティアスタッフのピアノの先生達も一緒に、「ともだちになりたい」の手話コーラスが美しく響き、心に残るピアノランドフェスティバルとなりました。
 ご来場くださったみなさま、ご協力頂いたみなさま、ありがとうございました!
 また、被災した子ども達への楽器支援金の寄付をいただき、ありがとうございました。ツアーが終了しましたら、改めてご報告いたします。

♪最後に、日本全国各地で、新しいホールの建設が予定されていると思います。
 自治体や関係者のみなさまにお願いです。


 多目的ホールはもう、いくらでもありますから、本当に感動を共有できる音楽専用ホールを、子ども達のために建てて頂きたいとおもいます。 小規模、中規模の、音楽の感動が直接伝わる響きのよいホールはまだまだ少ないと思います。
 また、常備する楽器は一旦入れたらなかなか入れ替えできないものですから、充分に吟味を重ねて、 音楽家が演奏したいと思うような楽器を入れて頂ければ幸いです。そこに行けば、あの楽器が聴ける! 演奏できる!  という付加価値を生むような、どこにでもある楽器でではなく、そこにしかない楽器を入れて頂けたらと思います。

 どのホールでも、働いているスタッフの方は一生懸命です。でも、建物や楽器の不備まではカバーできません。 そこでどれだけ出演者やスタッフが頑張っても、響きのよいホールの素晴らしい楽器でできることとは比べ物になりません。 感動の質がどれほど変わるものか、そのことが芸術においてどれくらい重要なことか、そして、そのホールがあることが どれだけ地元の財産になるのか、多くの人を呼べることに繋がっていくのか、考えてみてください。
 規模は小さくても、本物の音楽専用のホールが地元にあることが、どれだけ、地元の人材を育てるでしょう。 音楽家は、地元にホールができてしまう前に、もっと声をあげるべきではないかと、改めて思うこの頃です。 我が身を振り返ってその余裕があるかと言われれば答えに詰まりますが、未来を託す子ども達のために頑張らなくてはと思いました。

 子ども達の心を育てていくには、本当に素晴らしい芸術に触れさせることが大切だと思います。 同じ予算を使うのなら、中途半端な施設ではなく、どうぞ、小さくても本物の音楽ホールを...全国の自治体のみなさま、よろしくお願いします!

 熱く語ってしまいました(笑)。でも、楽器を持ち運べないピアニストにとっては、とても大切なことでもあります。 予算をどのように使ってもらうか、納税者でもある音楽家も、一緒に考えていきましょう♪

 【ピアノランドフェスティバル in 東京】 ファイナルです!

8月23日(金)13:30~
ピアノランドフェスティバル in 東京
大田区民アプリコ大ホール

出演 樹原涼子/小原孝

大人 ¥3,000 子ども \1,500(3歳以上)

問い合わせ/申込
ピアノランドメイト事務局 03-5742-7542
メールはこちら

 最後に、お知らせです!
 8月15日(木)に、「日刊スゴい人」に樹原涼子が登場いたします。
朝7:30に記事が出るそうですから、ぜひご覧になってくださいませ。

ご縁のある方が出ていたので、お二人紹介します。


映画プロデューサー、キャスティングディレクター 奈良橋陽子さん
 http://sugoihito.or.jp/2013/07/6853/

世界で初めて写メールを生み出した! 高尾慶二さん
 http://sugoihito.or.jp/2013/07/6789/


 どうしましょう...そんなところに記事が出るなんて...ドキドキ。

 では、みなさま、暑さも本番、どうぞお気をつけて楽しい夏休みを!

2013年08月11日 樹原涼子
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〔CD〕樹原涼子ピアノ曲集「こころの小箱」(2枚組)
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ピアノ曲集「やさしいまなざし」
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〔CD〕風はどこから
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ピアノ曲集「夢の中の夢」
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ピアノ連弾のための「ラプソディ第1番」
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ピアノ曲集 こころの小箱
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樹原家の子育て ―ピアノランドと笑顔の毎日―
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