イジメについて、思うこと
今日のコード塾で、教育に携わる大人の一人として、どうしても言いたいことがあって、講義の前に話をしました。
親の立場からも、教える立場からも、見過ごす訳にはいかないと思ったのです。私の考えを、ホームページにも書こうと思いました。
命を落とすほどのイジメに合いながら、学校に行き続ける必要はありません。
いじめる人は、自分のストレスや心の闇を、自分では解決することができずに、目の前にいる誰かにぶつけている、気の毒な人です。
そんなことで自分を優位に立たせることでしか、自分を確認できない、気の毒な人です。そんな人のために、あなたの人生を暗く、虚しいものにする必要はありません。
いじめられている人は、いじめている人から離れましょう。
あなたは、これ以上、いじめられる必要はありません。
親に心配をかけたくないと、一人で悩んでいませんか?
親に言いにくいのであれば、親以外の信頼できる大人に打ち明けてみてください。
学校は、残念ながら、「イジメがなかったことにしたい」先生が多いかもしれません。
生徒のために戦ってくれる先生もきっといるはずですが、あなたの先生がそうでなかった場合、あなたを守ってくれないかもしれません。
だから、あなたは、自分自身を守りましょう。そこから、離れましょう。
大切なあなたの心を、傷つける人が待っているのならば、行かなくてよいのです。
大切なあなたの身体に、愚かな暴力をふるわせてはいけません。
あなたが、学校を必要としないのなら、行かなくてよいのです。
いじめる人から逃げるのは、卑怯なことではありません。
卑怯なのは、いじめている人の方です。
昨日と同じような明日が待っているのではなく、昨日と同じような明日を選択しなければよい、と思いませんか?
あなたは、違う場所、違う友達、違う世界の中で、生きていくことが出来るのです。
あなたは無力ではありません。
親御さん、周りの大人の方へ
学校に行かないという選択肢があることを、子どもに伝えてください。
義務教育は、子どもが勉強をする権利を行使できる場ということであって、その学校に限らず、教育を受けることはできるのです。
無理に、イジメのまっただ中に、子どもを放り出さないでください。
学校へは、無理に行かなくてよいのだと、何度も、声を大にして、伝えてください。
家と学校の往復だけでは、子どもは、他の世界があるということを想像できなくなってしまいます。
例えば、楽器を習う、歌や踊りを習う、絵を習う、武道やスポーツを習うなどして、他の世界に定期的に触れることが大切です。
学校以外で、信頼できる大人や、違う環境に育った友人、共通の趣味を持った友人を作れるチャンスを持たせてあげてください。
子どもは、狭い教室の中だけでしかものを考えられなくなったとき、その中の人間関係だけが全てだと思い込んでしまうのです。
アトピーでいじめられていた少年が、随分大きくなってからバイオリンの先生に打ち明けたそうです。
「バイオリンの合奏のとき、僕がいないとみんなが困ると思ったから、生きていられたんだ。何度も死のうと思ったけれど」と。
好きなことをみつけて、自分が必要とされる場をみつけて、そのことが彼の命を救いました。本当に、彼にバイオリンがあってよかった。
親御さんは、普通の生活をして、普通に卒業さえしてくれれば...と、思うかもしれません。その親御さんの望みを叶えるために、もしも、お子さんが苦しんでいるのだとしたら。
休学しても、転校しても、退学しても、生きて、自分の可能性を切り開いて人生を歩いていける方がずっと幸せです。
小さいお子さんをお持ちの方は、お子さんが、誰に対しても、自分の尊厳を損なうような行為をされそうになったら、きっぱりと「嫌だ!」と言えるように、育てましょう。
相手の目を見て、キッパリと「嫌だ!」と言う練習をさせてあげてください。子どもは、練習していることなら、とっさのときに言える確率が高くなります。
たとえ親でなくても、あなたの近くにいる、縁のある子ども達を大切に思い、何かあれば全力で力になってあげてください。
せっかく授かった、大切な命。生きている価値のある、大切な人であることを、全身全霊で伝えてあげてください。
最後に、もう1つ、大切なこと。
人をいじめるのは、そして、いじめているのを見ていることも、人として、とても恥ずかしいことだと、我が子にも、周りの子どもに教えてあげてください。